更新日:2020年04月09日 09:51
仕事

その出社、必要?メールしか使えない上司が、テレワークをダメにする

チーム内に「情報格差」は絶対につくらない

 情報をオープンにすることによって、チームのみんなが等しく情報にアクセスできるようになり、チーム内では情報格差がなくなります。情報が正しく伝われば、メンバーみんながその情報をもとに考え、新しい価値を生み出す一手につながります。
オープンな場

『「未来のチーム」の作り方』より

 例えば、サイボウズ式のようなメディア運営や編集の仕事の場合、メンバーひとりひとりが企画を考え、記事を編集し、公開していきます。各々の企画や編集の仕方は、個人のやり方に紐づくところも多いのですが、そのノウハウがチーム内で正しく共有されていれば、チーム全体のメディア運営力につながってくることは明らかです。その人に属人化しがちなノウハウやスキルをチームに開放し、みんなで共有できるようになれば、チーム全体の学びの高速化にもつながります。それはチームに新メンバーが入ったときにも大きな効果を発揮します。  さらに、この掲示板を特定のプロジェクトメンバーだけでなく全社員が閲覧できるようにしておくと、プロジェクトメンバー以外の人から思わぬ意見が書き込まれることもあります。例えば、過去に似たプロジェクトを担当した別のチームの人からアドバイスがもらえるなどです。  逆に、情報をオープンにしない場合の情報格差は、チームでの仕事の推進力を奪ってしまいます。個人個人が備えている仕事のスキルやノウハウが共有されなければ、その仕事は属人化してしまいますし、その人に仕事のやり方をいちいち確認するのは効率的ではありません。属人化したスキルやノウハウを持つ人がもしチームを離れることになってしまった場合、またゼロからチームを作り直さないといけない状態に陥ってしまいます。

ミスや失敗は、率先してツールに書き込む

 また、クローズドな情報共有はチームのリスクにもなります。たしかにチームのなかには「自分のミスをメンバーに知られたくない」「相談事はこっそりしたい」という考えの人もいるでしょう。ですが、それをそのまま隠し続けてしまうと本人が後ろめたい気持ちになり、仕事のパフォーマンスにも悪影響が出ます。都合の悪いことは早い段階でチーム内に共有しないと、後々致命的な失敗につながりかねません。ミスが早めに共有できていれば、リカバーもしやすくなります。
ビジネスマンと猫

画像はイメージです

 仕事においては大きなリスクが顕在化する前に、リスクの芽を摘み取っておくことが大事です。僕自身、もしミスをした場合はその段階でチームに共有することを努めています。リーダーこそ、ミスや失敗を認めて自ら共有していったほうが、結果的にチームのためになると思うからです。  何かミスをしたとき、普通の会社ならまずは上司に報告をして対策を相談するものですが、僕らの場合は失敗したことを率先してキントーンに書き込み、チームみんながその内容を把握できるようにしています。やましいことは、隠せば隠すほど、後々大きなリスクになると知っているからです。
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オンラインでも「雑談」が効く
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「未来のチーム」の作り方

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