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外出自粛でごみが激増、コロナ感染の恐怖も…ごみ清掃員の苦悩

ごみは増えても収入は…

ごみ 自宅時間が増えたことで、家庭ごみはこれまでの1.5倍になったそう。しかし、ごみ収集業者は自治体からの委託であるため、従業員の給与はごみの多寡に関わらず変わらない。つまり「単に大変になっただけ」なのだ。  それでも「仕事がなくなり収入がなくなっている方々がたくさんいますので、仕事があるだけでありがたいです」と彼は話した。また、飲食店などの業務用のごみ回収業者は、民間で運営されている場合が多いため、こちらは外出自粛によってごみの量が減り、収入も落ち込んでいるようだ。コロナはどちらにも重たい影を落としている。

マスク不足で感染リスクが

 誰が触れたかわからない、何が入っているかわからないごみに日々接する仕事。感染を防ぐためにどんな対策を取っているか聞くと「うちの会社もマスクが不足していまして、汚れが無ければ消毒して再利用を促されましたね」との返答。マスク不足と不必要な買いだめは、医療関係者とともに、こうした感染リスクの最前線で働く人々への供給も阻害しているのだ。  何気なく捨てているごみ。それが、こうした人々に無用な苦労を強いたり、下手をすれば命を脅かすことにもなる。誰もが苦しい現状、助け合いや支え合いが一層大切になってくる。それは大げさなものでなく、ほんの少しの想像力やほんのひと手間でできることも多い。こうした話を聞いて、それを願わずにはいられない。<取材・文/Mr.tsubaking>
Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
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