筆者はAVを見ることが結構好きなのだが、急にふと「昔ファンだったAV男優はまだ現役なんだろうか？」と気になり検索した。SNSのアカウントもなかったので引退してしまったんだろうなぁ～と思っていたら、複数人で写っている写真が出てきた。 　男女15人ぐらいの企画モノだったが、なんとなくクリックしてみたら、筆者が昔アルバイトしていたコールセンターで一緒に働いていた男性がいたのだ。本当に知人の彼なのか確かめるため、作品をダウンロード。 　彼は、自称“有名ヴィジュアル系バンドマン”で、1000人収容するライブハウスでワンマンをしていると豪語しつつも、週5でコールセンターで働くという意味不明なブサメンだった。だが、定期的に「インストアイベントがある」「海外でライブがあって……」などという理由をつけて休んでおり、筆者や他の音楽好きには絶対に正体を教えてくれなかった。 　一方、音楽に全く詳しくないバイト仲間にはバンド名を明かしていたのだが、それも嘘をついているらしかった。本来そのバンドがワンマンライブをやっているはずの日に彼はバイトの飲み会に参加していたからだ。性格の悪い筆者が問い詰めてみたところ、「今日は俺の身代わりが……俺のサブがいて、そいつがライブをしてるんだ！」とのたまう。 　いくらなんでも無理がある。ワンマンライブより大事なバイトなんて理解できない。彼は筆者に対して「業界を知らないヤバい女」などと激高していたが……。 　コロナの影響により無駄な時間が増えたことで、今さら彼の正体がバンドマンではなく汁男優だと知ってしまうなんて……。課金までして、まったく得した気分にもならない。あまりに暇だとろくなことがない。本当に早くコロナが収束することを願う。＜取材・文／吉沢さりぃ＞ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』（イースト・プレス）、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』（ともに彩図社）などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X（旧Twitter）：@sally_y0720