更新日:2020年04月25日 16:30
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外出自粛で「ラブホテル」の客足に変化は? 店舗に取材をしてみると…

下町のラブホテルは?

 繁華街では、風俗営業の影響を大きく受けているということだったが、東京の下町に近いホテル街の鶯谷のラブホテルにも取材してみた。担当者は「お客さんはかなり減っています。出張などのビジネスと思われる、お一人での利用の方も多かったのですが、3月半ばあたりからほとんどゼロに近くなりました」という。  昼夜での客数の変化については「3月の終わりに小池都知事が、夜の外出自粛について控えるようにと会見してから、宿泊の方が一気に減りましたね。そのあと、緊急事態宣言が出てさらに空室が多くなりました」と語る。  会見や緊急事態宣言の効果が出ていることは喜ばしいことではあるが、この減収に対して補償がどれほど受けられるのか不透明な現状では、ホテル側としては苦しいところだ。

ラブホテルの感染症対策を聞いてみた

清掃 各ホテルに感染予防の対策を尋ねてみると「コンビニなどと同じなんですが、フロントにビニールのカーテンをかけて接客していますし、従業員は時間をずらして出勤したり、毎日検温もしています」という店舗があった。一方で、チェックインはパネルのボタンを押すシステムで、チェックアウトも部屋に設置された自動精算機で行うため、その危険がないという店舗も。しかし共通して聞こえてきたのは、部屋の清掃に関する不安だ。 「テレビで、唾液で感染しやすいという話を聞いたんですが、私たちは部屋の清掃をする際にどうしても、体液のついたゴミを扱うことになります。ゴム手袋などは使うようにしていますが、それでもやっぱり心配ですね」  開放的とは言えない室内で、どんな人のどんなものかわからないゴミを処理する不安。営業をするのも、やめるのも不利益であるようにさえ感じられる。  報道で大きく取り上げられることのないラブホテル業界。しかし、世界中を巻き込む影響の例外ではない。こうしたときこそ、国や自治体に「すべてに行きわたる補償」を期待せずにはいられない。<取材・文/Mr.tsubaking>
Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
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