更新日:2020年04月26日 19:41
ライフ

新型コロナで閉店を決意した人気イタリアン。花見シーズン、予約キャンセルは100以上で…

2店舗目も厳しい状況だが…

 都立大学にある店舗の客も激減した。売り上げが3分の1以下になり、テイクアウトを始めたが、現在1日の売り上げはおよそ5万円程度だとか。 「3月の初めに危機感を覚えたので、3月6日に、低金利といわれる日本政策金融公庫に800万円の融資を申請しました。ところが普段は2~3週間で申請がおりるはずなのに、1か月半後の4月13日に融資決定の通知がきたんです。もし3月中に融資がおりていたら、池尻大橋のお店を閉店させなかったのになぁと。これもコロナの影響で申請が殺到して手続きが遅れたのなら、本当に悔しいです」  だが増山さんが申請した3月よりも遅く申し込んだ経営者らは、さらに融資が遅くなることが予想される。店舗存続の危機があったからこそ融資を早めに決めた増山さん。この決断がもう1店舗を守ったといえるだろう。 「それから3月20日、世田谷区のセイフティーネットに1000万円の融資を申請しました。審査が厳格と言われているので100%通るとは限らないですが。また雇用調整助成金を受けたいと思っていますが、お店にいるとなかなか動けないのが現状ですね。ただ、なんとしてでも2店舗目は守っていきたいと思っています」  こんな状況でも、増山さんは今後について前向きに話す。 「とにかく、自己破産しなくてよかったです。でもコロナの収束が見えない今は油断しないで、まずは目の前のことに全力投球していきます」  外出自粛や休業要請で苦境に立たされる飲食店。そんな中で、日々戦う人がいるのを忘れてはならない。<取材・文/夏目かをる>
コラムニスト、作家。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。ブログ「恋するブログ☆~恋、のような気分で♪
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