コンビニ店員を悩ませるご近所さんの嫌味「非常識と言われても…」
テレワークが推進される中でも普段と変わらず勤務しなければならない仕事もある。我々の生活に欠かせない、スーパーマーケットやコンビニエンスストアだ。
「スーパーで働くうちの母が心配です……」
現在、紗綾さん(23歳・仮名)は母親(55歳)のことが気がかりだという。紗綾さんは三人兄弟。全員が実家を出ており、お金に困っているわけではないが、3年前から母親は「気分転換」程度のつもりで週3回程度働き始めた。しかし、コロナをきっかけに状況が大きく変化した。
「東京がロックダウンするかもって噂が3月にあったじゃないですか? あの辺りから、もうスーパーの混み方が尋常ではないみたいで。母は連日のニュースを見るたびに『辞めたい』と嘆いていますが、そうもいかないみたいで……」
小さい子どもがいる母親や高齢者と同居している人は、コロナ感染への不安からパートを辞めてしまった。そんななか、紗綾さんの母親は逆にシフトを増やされてしまったそうだ。
「完全に辞め時を見失った感じですね。スーパーは休業要請が出ていないし、休んでしまったら困る人が多いから。私たちも心配だから辞めてほしいし、父なんか『何で辞めれないんだ!』ってカンカンなんですけど、母も責任感があるだろうし、急に辞めれないですよね」
これまでは週3のパートだったが、ここ最近は週5で働くことも増えた。電話越しでいつも『しんどい』と言っているそうだが、肉体的な疲労よりもっとキツいことがあったという。
「お客さんに『いらっしゃいませ』と言ったら、『(コロナが)移るかもしれないから喋るな!』と怒鳴られたらしいんですよね。他にも買ってくれた商品で野菜や卵は別途小さいビニール袋に入れるんですが『触るな!』とか。気持ちはわかりますけど、母だって感染しないように最大限努力している。
それにそんな暴言を吐いてきた人だって、無症状なだけでコロナ感染者かもしれないじゃないですか。最近『私がパートを辞められるのはコロナにかかった時かな』なんて言っていたんで、本当に肉体的にも精神的にも心配なんです」
現在は多くのスーパーやコンビニでレジに“飛沫防止シート”が導入され、ビニール手袋を着用したうえでの会計となっているが、それ以前はこのような出来事が日常茶飯事だったのだ。
しかし、そこに勤めている人々にもさまざまな苦悩や葛藤があった。
客からのクレームで精神的にボロボロ
1
2
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
記事一覧へ
記事一覧へ
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ