暇つぶしの代名詞『ペン回し』だって極めれば立派な趣味に

~ [ゼロ円・趣味道]を極め続けた達人たちの今 ~

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「ペン回しの父」も技術の研鑽から歴史研究へ


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「中学時代、テレビで松本伊代ちゃんがやっているのを見てペン回しを知り、高校に入って友達に教えてらったら虜になってしまった」と語る近藤英明さん。以降、学業そっちのけで技を習得。そして’97年、ペン回しのHPを作り、技を分類して命名法を確立した。

「理科の有機化合物の命名法を応用し、ピアノのように指番号をつけて、4番の指でソニック、3番でソニック、それが流暢につながるので”4・3フルーエント・ソニック”。逆回転ならリバース、2回転でダブル……というふうに名づけていったんです」

 門外漢には難解ではあるが、これにより、各地でバラバラに発展した技が系統的に整理され、「ペン回し」というジャンルが立ち上がる。近藤さんが”ペン回しの父”と称される所以である。

「HPに集まった人たちがペン回し協会を立ち上げ、大会も開催されて名誉審査員に招かれました。今の主流は30秒連続でぐるんぐるん回すフリースタイル。もはや芸術の域。私はそこまではできませんし、35歳過ぎてからはペンを回すと肩が凝るようになっちゃって(笑)」。

 ペン回しの第一線からは退いたが、今、近藤さんが熱中しているのが、ルーツ研究だという。

「昭和50年には各地で確認されていて、昭和12年に渥美半島であったという情報もある。別名”鉛筆回し”だから、鉛筆が小学校に導入された大正時代には、暇な小学生がくるくるやってのでは」

そんな彼の夢は、ペン回しの技がロボット工学に活かされ宇宙船開発の研究に役立つこと。

「宇宙飛行士にぜひ無重力でペン回しをしてほしいんです!」

 NASAの方、ぜひ、検討を!

※本業は中学教諭の近藤さん。「生徒による授業中のペン回しが問題になると心が痛む」とか

― [ゼロ円・趣味道]の極め方【7】 ―




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