仕事

コロナで仕事がなくなったベテランライター。派遣でも雇い止め、生活保護寸前に

出会い系サイトの闇バイトにも手を出し…

 ゴールデンウィークが明けると、さっそくネットで見つけたライターの求人に応募した。だが返信を見て驚愕する。一記事200円だった。竹内さんはこれまで、1記事1万円単位の依頼をこなしていただけに、とても承服できる内容ではなかったと話す。 「そこで他の求人を検索したところ、コールセンターの仕事がありました。もうライター業にこだわっている場合ではないと三密覚悟で応募したら、説明会の段階で定員に達したとのこと。困っている人が多いと痛感しました」  仕事のないストレスで胃を壊し、苦い薬を飲んでいたという竹内さん。しかし、彼女をさらに追い詰める出来事が。 「知人の紹介で『打ち子』のバイトにいきました。どんな仕事内容か確認しなかった私も悪いのですが、出会い系サイトに登録する女の子の代わりに売春のライティングをする闇バイトだったんです。怖くなって逃げだしました」 貧困 コロナ禍では、まともなバイトを見つけることも困難とわかり、生活保護受給も覚悟した。 「でも受給すると親族に連絡されるとわかって、断念しました。そこであらゆる支援や助成金をもらって、生き抜こうと決めたんです」  その直後、知人に頼んだ企画が大手出版社の編集者の目に留まり、連載が決まったという。ようやく収入が確保されるわけだが「油断禁物です」と彼女は思いつめた表情で語る。  同業者の奮闘ぶりに頭が下がるが、コロナの時代に生き抜こうという気持ちは、万人共通であろう。<取材・文/夏目かをる>
コラムニスト、作家。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。ブログ「恋するブログ☆~恋、のような気分で♪
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