更新日:2012年03月31日 09:06
仕事

仕事を振ってくる上司の本音を読む方法

本音で語り合う――素晴らしい、と思う。が、こと職場においては“建前”が無用な軋轢を避け、仕事を円滑に進める潤滑油ともなるのも事実。上司⇔部下の会話に隠れる本音を酌みつつ、言わぬが花が大人のコミュニケーションだとも思うのだ <仕事の依頼の建前⇔本音>(上司編) 仕事の依頼の建前本音イラスト「上司世代から最も聞かれる若手への不満は、『指示をしないと動かない』。一方、若手からの上司への不満で一番多いのが『指示が曖昧』というものなんですよ。明確なすれ違いがそこにあります」とは、部下を育て生かす上司力を提唱する人材育成のプロ・前川孝雄氏。  実際、取材でも多く聞かれたのが、「急がないから」という上司からの仕事の依頼にまつわる本音と建前の悲しいまでのすれ違い。往々にして、上司から「急がないから」「時間のあるときに」は、決して額面どおりに受け止めてはいけない。「すぐやれ!」の意味。  また、「仕事を頼んだとき、しぶしぶと『じゃあ……』と言われたときには、『まあ、あまり無理しなくてもいいんだけどな』と一言添えるようにしています。あくまでも自主的に引き受けろ!という意味で」(26歳・男・介護)。  ねぎらいつつ暗黙のプレッシャーを与える人がいる一方、「膨大な仕事を抱えた部下に、『寝ずにやれ!』って言ったりしますが、それは『無理なら早めに言ってほしい』というメッセージなんです。できるできないの判断を含め、彼からのリアクションを期待してのこと」(36歳・男・広告)なんて場合もあるから、建前の判断は難しい。  上司の指示を聞き終わった部下が、「すみません、何点か確認したいんですけど」「そういえば聞き忘れていたんですが」と切り出したら、本音では「指示が雑!」と思っている証拠かも。  そしてトラブルが実際に起こってしまった場合は、上司は「私もちゃんと言わなかったし、仕方ないな」、部下は「自分の確認不足でした」と建前の応酬に。互いに気遣うそぶりを見せつつも、内心では火花がバチバチだ。 ※仕事の依頼の建前⇔本音(部下編)に続く https://nikkan-spa.jp/174614 ―― 上司⇒部下の本音と建前辞典 ―― 【建前】ちゃんと言わなかったしな、仕方ない 【本音】わかれよ! 【建前】(納期がタイトな仕事が大量のとき)大変だけど、頑張って 【本音】やれ! 【建前】やって覚えろ 【本音】オレもわからん 【建前】どう頑張っても無理か? 【本音】もっとできるだろ! 【建前】誰かいい人はいないか? 【本音】できればお前にやってほしい 【建前】今、どのあたりまで終わってるんだ? 【本音】遅いんだよ! 【前川孝雄氏】 FeelWorks代表取締役 『リクナビ』編集長などを歴任後、リクルートを退社。人材育成・組織活性化コンサルティングに従事。青山学院大学兼任講師も務める。最新刊『働く人のルール』(明日香出版) イラスト/StudioCUBE. ― 上司×部下[本音⇔建前]翻訳辞典【2】 ―
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