ブラックカード所持者なのに食事はいつもチェーン居酒屋…「自称金持ち」の正体
マッチングアプリと聞けば「出会い系サイト」との違いがよくわからず、筆者のようなオッサン(アラフォー)には、いかにも不純なモノのように感じられてしまう。だが、どうやらその考えが古い……らしい。リアルの世界では知り合う可能性の少なかった、趣味や価値観の合う男女がマッチングアプリを介して出会う、と言われれば、確かに価値ある「新しいサービス」だと思えてくる。
幼少期に借金持ちの父と死別。母と姉と弟、残された三人でかなり厳しい経済状況下で生活してきたという東京都内の看護師・中島妙子さん(仮名・30代)の経験談。
「育った環境からか、お金には執着がありました(笑)。マッチングアプリで出会ったのは都内在住の会社役員・洋平(仮名・40代・バツイチ)。会ってみると財布にはゴールドカードやブラックカードがズラリ。相当なお金持ちだと思ったんですが、食事はいつもチェーン店の居酒屋。本当のお金持ちはこんなところで散在しない、とも言っていて妙に説得力を感じたんですが……」(中島さん、以下同)
ところが、である。その日も二人で食事をしていたが、お酒を飲んだところで気分も高まり、吸い込まれるようにホテルに入った。中島さんがホテル代を支払い、入室したが、そこでも盛り上がり、退室したのは翌日の夜。すでに1万円近い「延長料金」が発生しており、中島さんはフロントで自分の財布が空であることに気がついた。
「酔っ払っていたし把握していなくって……。後から返すから立て替えてって彼に頼んだんですが、現金がないと。じゃあカードでお願いというと、それも拒むんです。帰れないからお願いというんですが、絶対に嫌だと言い張って、なんかおかしいなと」
後日、中島さんがこっそり洋平さんの財布を覗くと、ゴールドカードやブラックカードが確かに刺さっていたものの、すべて名前が違っていたのである。そこで、問い詰めてみると……。
「知人が使わなくなった期限切れのカードを集めていたんです。本人は数年前に破産していて、まだカードも作れない身分。こうすれば見栄が張れたしモテると思った、と。怒るよりも哀れで……」
とはいえ「新しいサービス」とはハサミのようなもの。ルールを守って正しく利用している人たちはいいが、中にはそうでない人もいる。いま目立つのは「自称金持ち」の男たちだという。
マッチングアプリの「自称金持ち」に注意
怒るよりも哀れで…
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