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その胸やけ、逆流性食道炎かも? コロナ禍で急増の国民病にご注意

 コロナ禍で激変した生活スタイル。なかでも食生活が大きく変わったという人は多いはず。テレワークや外出自粛で自宅にいる時間が長くなったことで、食事の時間が不規則になったり、だらだらと好きなものを食べ続けたり、翌日の出社を気にせず晩酌の量が増えたり。
腹痛

写真はイメージです(以下同じ)

 こんななか、最近、胸やけや胃の痛みを感じることが増えていませんか。あるいは、げっぷがよく出るようになったとか、何もしていないのに酸っぱいものがこみあげてくるとか、喉に圧迫感があって息がなんとなく苦しいとか。こんな症状があったら、もしかすると「逆流性食道炎」になっているかもしれません。 「逆流性食道炎を軽く考えている方も多いようですが、この病気、そのままにしているとリスクがあります」と呼びかけるのは、外科医の関洋介さんです。四谷メディカルキューブ・きずの小さな手術センター外科(胃・食道外科)臨床研究管理部部長の関さんは、国内で一、二を争う数の逆流性食道炎の手術を手がけてきた名医。  著書『胸やけ、ムカムカ、吐き気、胃痛、げっぷ・・・・・・それ全部、逆流性食道炎です。』(アスコム刊)もある関医師に、胸やけや胃もたれの基礎知識を解説してもらいました。 関 洋介「胸やけ、ムカムカ、吐き気、胃痛、げっぷ・・・・・・それ全部、逆流性食道炎です。」アスコム

誰がかかってもおかしくない新たな国民病

「胸やけ、胃もたれなど、胃液の逆流によって起こるわずらわしい症状を起こす病気を総称して、『胃食道逆流症(GERD=ガード)』と呼びます。その中の一部の病気が『逆流性食道炎』です。『逆流』というインパクトのある言葉がマスコミ受けするために、この病名ばかり有名になってしまったわけです」(関洋介さん 以下カッコ内同じ)  たしかに、「逆流性食道炎」は最近になって耳にするようになった病名です。そもそも自分の胸やけや胃もたれはそこまでひどい症状だとは思えないという人も、他人事ではありません。というのも、1990年頃から患者数が急激に増加し、「新たな国民病」と呼ばれているらしいのです。  患者急増の理由は、日本社会の高齢化と食生活の欧米化といわれています。発症には、生活習慣、食生活、肥満、加齢、遺伝、メンタル面などさまざまな要素が関係しているのでしょう。

逆流性食道炎にかかりやすいタイプ

「胃と食道の間には、下部食道括約筋というゲートがあります。ふだんこのゲートはかたく閉じていて、強酸性の胃液が食道のほうに上がってこないようになっています。逆流性食道炎とは、下部食道括約筋が緩んで、胃液や胃の内容物が頻繁に食道に逆流するようになることで起きます。胃酸過多になっていると、逆流による刺激が強まります」
関洋介さん 四谷メディカルキューブきずの小さな手術センター外科(胃・食道外科)臨床研究管理部部長

関洋介さん 四谷メディカルキューブきずの小さな手術センター外科(胃・食道外科)臨床研究管理部部長

 次のような人は逆流性食道炎になりやすいそうです。  ・肥満傾向がある。  ・脂っこい食事が好き。  ・食べ過ぎることが多い。  ・お酒をよく飲む。  ・辛いものなど刺激の強いものが好き。  ・ストレスの多い生活を送っている。  ・ピロリ菌を除菌した。  ・おなかを締め付ける服装をしている。  ・猫背である。 「太っている人は腹圧が高いので、胃から逆流しやすいです。  一日中パソコンに向かっているなど前かがみの姿勢を続けている人も腹圧が高くなるため、逆流を起こしやすくなります。  また、最近ピロリ菌の除菌が進んだことも逆流性食道炎の患者数増加に関係があると言われています。ピロリ菌がいると、胃酸の分泌が抑えられるため、その菌がいなくなると胃酸過多の傾向になるからです」  思い当たるフシが何個もある人は要注意です。
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