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コロナ禍で心がすさんだら…蛭子能収の生き様を見習おう

文/椎名基樹

昨年、認知症を公表。その後は?

 サンデー毎日1月17日号の蛭子能収の連載「ニンゲン画報・新春スペシャル」を読んだら、なんだか妙に元気が出た。  インタビュー冒頭に昨年公表した認知症のことを尋ねられると「元気です。仕事をセーブしているけど、なるべく楽して稼ぎたいです」といきなり蛭子節。続けて、連載用のイラストをその場で描くことになり、モチーフを「富士山」と「お金」に決定する。マネージャーに模写用に一万円札を出してもらうと、途端に笑顔になる蛭子さん。蛭子さんのイラストならお札なんて見なくても描けると思うけど(笑)。
蛭子能収

「芸能界 蛭子目線」( 竹書房)

 しかし、話が最近の認知症の具合についてに及ぶと、私が思っていたよりも重症で驚く。蛭子さんには、夜の徘徊もあって、奥さんは寝られない日々が続いたという。医者の勧めで1ヵ月の短期入所介護をして、だいぶ症状が改善したとのこと。 『<婦人公論の本 vol.17>明るく、強く 認知症とともに生きる』のインタビューでは、デパートの売り場に電車が走ってるのが見えて腰を抜かしそうになったり、家の本棚の本が燃えてるのを見て「大変だ!」って叫んでしまったり。籠の中に女房が倒れてる! と思ったら洗濯物だったなど「幻視」の症状もあったことを告白している。

歳をとっても、認知症でも“蛭子節”全開

 そんなこともあってか蛭子さんは、今回の新春スペシャルでは「僕の生活は女房ありき。泊まりがけのロケがあると、本当は嫌で。撮影が終わると逃げるように家に帰る。それぐらい女房に会いたい」などと、のろけてみせた。  私は「蛭子さんって、こんなかわいいこと言う人だったかな?」と少し驚いた。昔は、お亡くなりになった前の奥さんに対して「鈴木ヒロミツに似ている」とか本当にひどいこと言っていたのに(笑)。歳を取ったことと、病気の影響もあってか、蛭子さん、なんだか可愛くなっちゃったみたいだ。写真うつりもなんだかやたらかわいい。  そして将来について尋ねられると「僕はサラリーマンじゃないから、収入の事はいつまでも心配。政府が国民の収入に合わせて、お金を出してくれたらいいな。皆幸福になれるのになぁ。菅さんに何とかしてほしいです」。と、突然の「ベーシックインカム」論。いいぞ、蛭子さん! 私も大賛成だ!  最後に今年の楽しみ方を尋ねられて「競艇で帯封を取りたい(大勝ちして100万円の帯封された状態で払い戻しを受けること)。コロナが落ち着いたら健康麻雀をやりたい。お金は賭けません。賭けてもいいです!」。と、伝説の「賭け麻雀逮捕事件」の無反省ぶりをアピールして、私を非常に脱力させてくれたのであった。最後の一言には、声出して笑っちゃったよ。
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蛭子さんは「本能が絶妙の加減で解放されている」
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