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創業87年の銭湯が登録有形文化財に。店主が守り続けてきた「場」とは

 東京・高円寺にある銭湯「小杉湯」が、国の登録有形文化財に登録された。
小杉湯

小杉湯・平松佑介さん

 歴史的な建築だけでなく、施設全体として若者に人気となっている「小杉湯」だが、その魅力は一体何なのか? 店主の平松佑介さんに話を聞いた。

小杉湯とは?

小杉湯

東京・高円寺にある銭湯「小杉湯」(写真提供 小杉湯 以下同じ)

――小杉湯の歴史を教えてください。 平松さん:昭和8年創業で今年で87年目です。建物は創業当時のままで、それを改築とか手を入れてこの建物を残し続けているんです。 ――87年と思えないほど綺麗ですね。
小杉湯

清潔な浴室

平松さん:(小杉湯をはじめた)祖父の代からの我が家の家訓が『綺麗で清潔で気持ちのいいお風呂』なんです。それが、2代目の父、3代目の僕に伝わっているということです。 ――建物が古いと、それを保つのも大変だと思いますが。
小杉湯

時間をかけて掃除をする脱衣所

 平松さん:小杉湯は、他の銭湯に比べて掃除の時間がすごく長いんです。番台と脱衣所だけで毎日3時間掃除して、閉店後には浴場を2時間かけて掃除してるんですよ。

登録文化財に申請した店主の思い

――今回、なぜ登録有形文化財に申請しようと思ったんですか?
小杉湯

脱衣所の天井は「格天井」という、東京型銭湯に特徴的なものだという

 平松さん:祖父の代から建て替えをすることなく、毎日修繕しながら手を入れながら守ってきたんです。そして僕も、50年100年とこの先も続いて欲しいと思っています。登録有形文化財の申請は、覚悟を持ってこの場所を守っていこうという想いを、4代目5代目にも示す意味もありました。 ――銭湯はどんな場だと感じていますか? 小杉湯 平松さん:僕は、家業が銭湯だったので、毎日このお風呂に入っていましたし、ここが遊び場でした。その中で、いろんな世代の方と挨拶をしたり雑談をしたりする環境がありました。 ――SNSなどでの、趣味の合う同世代とばかりのコミュニケーションとは違いますね。 平松さん:そうですね。それに今は、先にその人の名前や職業を知っちゃうじゃないですか。でも、銭湯に来てるおじちゃんたちの名前は知りません。それでも挨拶や会話をするという、中距離的なコミュニケーションの場なんですよね。その「場」をこの先も保っていきたいと思いますね。
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日々、場所に愛情をかける
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