恋愛・結婚

コロナ下のバレンタイン「今年はテレワークで助かった」男女の本心

バレンタインが煩わしいモテ男

バレンタイン チョコをもらったら嬉しいはずの男性側からも「コロナ禍でラッキー」という声が出ている。酒井圭さん(28歳・仮名)が言う。 「僕、結構モテるのでバレンタインは本当に煩わしいイベントだったんです」  酒井さんは学生時代から、バレンタインになると相当数のチョコをもらっていたという。だが、うれしかったのは「小学校まで」だったそうだ。 「小学生の時は母親がお返しを買ってきて、それを配ればいいだけだったから、気がラクでした。でも中学生ぐらいになると、明確に義理と本命が分かれてくるじゃないですか。だから、みんなに同じものを返すのも微妙かな……とか考え出すとキリがなくて」  結局、もらったものより少し安い値段のお返しをしていたという。商品のチョイスだけではなく、もうひとつ大きなネックがあった。 「お金です。当時、中学生でそんなにお小遣いもなかったから全員に返すのはしんどい。20個とかもらった時は本当に『げっ』って思いましたよ」

甘いものが嫌い。本音は「いらない」

 そして年齢があがるにつれて、またバレンタイン絡みの悩みが増えてきた。 「高校からはチョコをくれた相手が実は友達の元カノだったり、友達が可愛いと言っていた子だったり。本当に気まずくて。僕に彼女がいても堂々と『本命チョコです』と渡してくる子もいた。もらったらもらったで『食べてくれた?』とか『どの味が好き?』ってLINEを送ってくる子もいて。そもそも甘いものが嫌いだから“いらない”が本心です」  それでも自身を「極度の優柔不断」という酒井さんは、チョコをくれる女の子たちのことを無下にはできなかったんだとか。 「断わればいいんですけど、なかなかねぇ。社会人になっても、僕にだけ個別でくれる子が毎年いて嬉しいんですけど、上司や先輩にバレると茶化されたり、嫌味を言われたりするんで。だから今年は、緊急事態宣言が延長してくれたおかげでバレンタインの無駄な心配もなくなる。正直ホッとしてますよ(笑)。コロナで苦しんでいる人がいるなか、不謹慎かもしれませんが……」  バレンタインは恋人たちからすれば楽しみなイベントのひとつかもしれないが、あげる側にももらう側にも少なからず気苦労がある。しかし、まさかこんなところで「コロナで良かった」というひとがいるとは思わなかった。<取材・文/吉沢さりぃ>
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
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