茂木健一郎の「日本のお笑い批判」は的外れ。4年前も炎上したのに
4年前のツイートにも疑問
トランプやバノンは無茶苦茶だが、SNLを始めとするレイトショーでコメディアンたちが徹底抗戦し、視聴者数もうなぎのぼりの様子に胸が熱くなる。一方、日本のお笑い芸人たちは、上下関係や空気を読んだ笑いに終止し、権力者に批評の目を向けた笑いは皆無。後者が支配する地上波テレビはオワコン。
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) February 25, 2017
炎上した4年前の茂木健一郎のツイートで、最初に疑問に思った事は、いまどき「権力者の批評」で笑いが取れるか? ということだった。そのコメディアンって誰? 権力批判と言うと、過激なことのような印象を与えるが、その逆だ。そんなコメディー、「マジメか!」である。王様の耳はロバの耳じゃないんだから。 今回の「ぼくは、前は松本人志さんに謝ったけれども、今回は謝らない」というブログ投稿にも違和感を感じた箇所が2つあった。「もちろん社会ネタ、バンバンで」と「『オフィス』のアメリカ版の吹き替えを日本のお笑い芸人さんがやって地上波で放送するところから始めたらどうか」 と言う部分だ。なぜ「権力者の批評」が「社会ネタ」に変わってしまった? どうして元祖の『オフィス』イギリス版でなくアメリカ版? イギリスのコメディーに権力批判などほとんど登場しない。特に現在は、『ボラット』のカザフスタン人の扱いを見てもわかるように、むしろ弱者に対する差別で笑う方が多い。茂木健一郎はそのことを知っているから「社会ネタ」と、こっそり言い換えたのだろう。 コメディードラマ『The Office』は、元祖のイギリス版では、ひどいセクハラ発言が連発されるが、アメリカ版では全面的に削られている。イギリス版を推したら、あたかもコメディーが社会正義のためにあるかのように語った4年前のツイートと著しく整合性を欠いてしまう。だから、アメリカ版を推したのだろう。非常に姑息に思える。
再び「日本のお笑い批判」をした目的は……
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