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コロナ不況の中、田舎町で職を得た男性。年収500万円は地方では勝ち組

マイホームを持っていなかったことが移住を後押し

 再婚したのが30代後半だったのでマイホームを持っておらず、そのことも移住の決断を後押し。現在は賃貸マンションに入居しているが、なるべく早いうちに庭付き一軒家を購入する方向で検討中だ。 「もう40代ですから60代になっても住宅ローン返し続けるのが確定しています。そんなに給料が多いわけじゃないから大変ですけどね(苦笑)」  そう謙遜するが現在の給料は月35万円。年収ベースだと500万円前後になる見込みで安月給なんかではない。  40代男性の平均年収は、厚生労働省『令和元年賃金構造基本統計調査』によると450.3万円。まだ40歳なら年収のピークはこれからだが、すでに平均を超えている。高卒で地方在住であることを考慮しても明らかに勝ち組になる。

移住して「表情が穏やかになった」と言われた

「それはさすがに言い過ぎですよ。でも、自分の仕事は一種の技能職ですし、数が足りてないって部分で収入に反映されるのかも。前の会社も今の会社も公共工事の現場が多いですし、あくまで個人レベルでの感想ですが景気による浮き沈みはそこまで感じません。結果として不景気でも転職しやすく、収入も比較的安定している仕事に就くことができたのかなとは今更ながら思いますけどね。最初は憧れやカッコよさだけで選んでこの世界に飛び込みましたが、その選択をしたガキのころの自分を褒めてやりたいです(笑)」 kazoku 妻も引っ越し早々、ママ友ができたこともあって育児に追われながら移住先での日常を楽しんでいる。もともと普段からケンカはあまりしなかったが、彼女からは「以前より表情が穏やかなになったね」と言われたという。 「全然自覚はないのですが、顔に出ていたのかもしれません。妻がそう感じてもらえたならのであればやっぱり移住してよかったなって」  まだ移住してから日の浅い今の時点で答えを出すのは時期尚早かもしれないが、心の安らぎと平穏な日々というささやかな幸せを手に入れることができたようだ。<TEXT/トシタカマサ>
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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