仕事

夏ボーナス、副店長なのに「私だけ」支給されなかった事情

自分自身の無知を呪う

悩み 神楽さんは、自分自身の無知を呪った。何より、教えてくれなかった会社を嫌いになりそうだったと当時を振り返る。  そこに勤めていた3年間、まわりの友達はボーナスで買い物したり、旅行に行ったり。そんな状況が羨ましかったと話す神楽さん。  現在は転職し、昨年の冬に人生で初めてのボーナスをもらったそうだ。 「まだ半年も経っていなかったのに、8万円が支給されたんです。コロナ禍ではありますが、今年の夏ボーナスこそは期待していいのかな……と、少しわくわくしています」

ボーナスはゼロ、明かされない理由に不信感

 高層ビルが立ち並ぶビジネス街にオフィスを構えるベンチャー企業。そこに勤める堀越えりさん(仮名・40代)は、会社の業績が良かったにもかかわらず、1銭もボーナスが支払われなかったという。 「これまでは、他の企業に比べても景気が良かったと感じています。成長期の頃は、一律3ヶ月分のボーナスが支給されていました」  しかし、会社の状況は一転した。堀越さんも景気が悪いことは十分に理解していたようだ。むしろ、「自分たち社員が結果を残せなかったことが原因」と自責の念さえ抱いていたという。 「夏のボーナスと昇給・昇格が一切ありませんでした。最悪だったのは、会社が明確な理由を明かさなかったことです。これには、さすがに管理職も納得できず反論したようです」
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社員の不信感は募る一方
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2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

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