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お店のラーメンも自販機で。飲食業を助ける冷凍自販機「ど冷えもん」ヒットの裏側

リリース当初は知名度がなかった

サンデン

サンデン・リテールシステムにある黒色型「ど冷えもん」

 現在では専門の販売代理店まで存在するど冷えもんですが、リリース直後は問い合わせの数もまばらだったようです。 「リリース当初は名前も知られていませんし、自動販売機で冷凍食品を売れるということすら、世間に知られていませんでした。ただ、当初は弊社が得意とするパッケージとして売っているBtoBの食料メーカーを取引先に想定していたのですが、飲食店からの反響が大きくて驚きました。  そこからメディアなどで取り上げていただける機会や『代理店になりたい』とか『売らせてください』という問い合わせがどんどん増えました」  今まであまり付き合いがなかったジャンルからも引き合いが増えたそうで「麺を中心とした食料品製造業の丸山製麺さんが、全国ラーメンの選りすぐりをど冷えもんに入れたところ、ばか売れしたようです。今では本社に4台設置してもらっています」と語ります。  さらに、コロナで売上減に悩んでいたロケ弁の仕出し屋も、店頭に設置したことで注目されたと言います。 「ラジュール東京さんというテレビ業界では有名なロケ弁の会社でしたが、コロナ禍でテレビのロケが減り、一般の方の認知度を取り込みたいという理由で、ど冷えもんを置いていただいたところ、店頭でもよく売れるようになったそうです」 「これまでやってこなかったBtoC企業向けの業務を拡大するきっかけになった」と、小沼さんは語っていました。

ど冷えもんの勝因「客単価アップ」

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素人でも簡単に値段設定ができる

 とはいえ、電気代が月7000~9000円。本体もオープン価格だが、決して安くはない。それでも飲食業が導入する理由はなんなのか? 小沼さんは「お客様単価が高くなったのも大きな違い」だと語ります。 「今までの飲料系自販機は1本150円くらいのジュースなので、10本売れても本体代など初期費用の回収率は限られています。でも、ど冷えもんの商品単価は1000円前後なので、価格に対して、初期費用の回収スピードが速くなっていると思います
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庫内スパイラル

 また、冷凍食品の補充に慣れていない人の場合、商品が溶けてしまうこともあります。そのため、温度設定を工夫したと言います。 「冷凍庫内はマイナス20度からマイナス25度にしました。自動販売機の開け閉めを素早くしないと商品が一度溶けて、そのまま冷凍した場合、庫内のスパイラルに商品がくっついて固まってしまうんです。とはいえ、飲食店の方たちは作業に慣れていないので、庫内の温度をマイナス25度まで下げて急速に冷凍することで、確実にスパイラルと製品が離れるようにしました
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