更新日:2021年11月24日 20:41
仕事

ウーバーイーツ配達員「コロナ収束で稼げない」。報酬300円の注文ばかり

怨嗟の声を呟きながら

 その日もいつものように公園に自転車を止めて鳴る(配達リクエストが入る)のを待った。吹きつける風の冷たさに忍び寄る冬の気配を感じる。1時間ほど経ったところでようやく鳴った。配達距離4キロとなかなかの長距離だが、報酬は例の如く300円。私はちッと舌打ちしながら自転車のサドルに跨る。 「ふざけんな、ボケ。クソが……」  そしてそんな怨嗟の声を延々と呟きながら、お客様のもとに美味しい料理をお届けするために必死にペダルを漕ぐのである。 <文/広瀬けいいち>
編集プロダクションを退職後、アルバイトを転々としながらウーバーイーツ配達員に。たまにライターの仕事も請け負っている。幕末マニア。
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