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入社10年目なのに「手取り20万円以下」…服もメイク用品もメルカリで買う緩やかな貧困

正社員でも手取り20万以下。遊びに行けず不自由な暮らし

通帳 楓さんは、フリーターや非正規雇用ではなく、都内にある損害保険の会社に勤務しています。 「入社10年なのに、基本給はほぼ据え置き。じつは手取りで20万を切ってるんですよね……。去年からコロナの影響で、残業手当などもほぼなくなって基本給だけ。職場は、ここ数年は新規採用を止めて、派遣社員に切り替えているのもあって、同じ部署で10年勤めている私は、女性社員のなかでは最年長ですね。周りからはオバサンって思われていそうで怖いです」  手取り20万円以下で、家賃が7万6000円……。少しでも贅沢をしようものなら赤字になってしまいそうです。ただ、コロナ禍でなかなかでかけられないこともあり「日々の暮らしは大丈夫」と言います。 「友人が高価なランチを食べていたり、日帰りで遊びに出かけているのをSNSで見かけると羨ましく感じます。最近は、20代のときに着ていたブランド物の服を売ったり、メイク用品や仕事に着ていく服をメルカリで購入したりしています。服もメイク用品も中古に抵抗はないですが、スキンケアはほとんどドラッグストアだし、贅沢はしていないですね」

緩やかな貧困。解消するには結婚!?

 楓さんは、食べるものや住む場所に困るような貧困ではありません。ですが、やりたいことや食べたいものをガマンして、生活が良くなる希望を持てない、“緩やかな貧困”と言えるのかもしれません。 「同期が3人いたのですが、みんな退社してしまいました。もう結婚して子どもがいる人もいるので、内心は焦ります。私も結婚したいと思ってマッチングアプリを始めたんです。“いいな”と思う人がいてzoomで話してみたのですが、実際に会ってみたら会話が全然弾まず……。2回会ったのですが、その後は『仕事が忙しい』と言われてフェードアウトしました。いったい何がいけなかったのかわからず、途方に暮れています」  生活がひっ迫するほどの貧困ではなくても、余裕がないとついイライラしてしまいます。早く経済が活性化し、給与水準も上がることを願うばかりです。 【他の回を読む】⇒「お金がない…女の生活苦シリーズ」の一覧はこちらへ <取材・文/阿佐ヶ谷蘭子> ※女子SPA!より
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