仕事

“上司ガチャ”が当たった人たち。新人時代に言われて響いた言葉は?

「仕事はひとつひとつやるしかねぇんだよ」

マルチタスク 新卒で2017年春に入社した広告代理店で営業職として働いている門馬雄二さん(仮名・27歳)は、クライアント企業への売り込みやコンペへの参加、受注後の制作会社への依頼やスケジュール・予算などの調整業務で多忙な日々を送っている。  効率的に業務を回すポイントとして、「なるべく目の前にあるタスクを整理し、着実にひとつひとつに集中して終わらせる意識を持つこと」と語る門馬さん。今回教えてくれたのは、かつて教育係として面倒を見てくれていた当時30歳前後の上司から言われた言葉だ。 「仕事術と言えるか微妙ですけど、コンペ準備や制作面での業務などが重なり、テンパっている私の様子を見かねて放った『仕事はひとつひとつやるしかねぇんだよ……』という言葉は妙に残っています」

マルチタスクは幻想

 門馬さんが続ける。 「まあ、当たり前といえば当たり前の話で。もちろん、洗濯機を回しながらパソコンで他の作業をしたり、データをアップしながらメールを読んだりくらいはできますけど。結局、マルチタスクなんて幻想で、人間は一人1タスクにしか集中できない。月曜にメールなどがめちゃめちゃ来ていると、やることの多さについ辟易としちゃいますが、今もこの言葉を思い出して心を落ち着かせています」 その上司は、門馬さんが入社して2年目に「終わらない仕事はない」という言葉を残し、地方にある実家の家業を継ぐため退社したという。
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「仕事を振る時は“意味づけ”してあげる」
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1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii

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