仕事

“上司ガチャ”が当たった人たち。新人時代に言われて響いた言葉は?

「仕事を振る時は“意味づけ”してあげる」

 大学を半年留年した浦野直幸さん(仮名・29歳)は2015年9月の秋卒業。関東を中心に店舗を展開する有名スーパーで半年間の内定者バイトとして働き、2016年4月から正社員として働いていた。  ワインの資格を取得するなどアルコール商品の担当期間が長く、より専門的な仕事を求めて昨年1月、ワインやウイスキーなどを扱う貿易商社に転職している。 「チェーン店ではよくある話ですけど、前職は欠員が出た場合に、人員の多い店舗や売上の悪い店舗から移すみたいなパズル的にスタッフを当てていく異動がすごく多い会社でした。  2017年1月から1年半ほど私が配属されていた中型店舗に、そうした異動に違和感を持つ40代後半のベテラン店長がいました。『仕方ないとはいえ、会社の都合で人を一人動かす以上、きちんと意味合いを持たせてあげたい。部下に仕事を振る時も“意味づけ”してあげるのが上の仕事だよ』といった内容のことを言っていて、印象に残っています」

まわりに主体的に働いてもらうコツ

 アルバイトやパートも多く働いている職場だけに、売り場を整える仕事ひとつお願いするにしても、新人に前向きな気持ちで取り組んでもらえるよう指示の仕方などを工夫するように。それは、浦野さん自身の仕事への取り組み方にも影響を与えたようだ。 「イソップ寓話の『レンガを積む3人の男』じゃないですけど、やっぱり少しでも主体的に働くほうが楽しいですからね。ちなみに僕がまた別の店舗に異動する時、その上司に『お酒の売上トップ10に入る店だから、ワイン系の資格を持つ君の活躍が期待されているということだよ』と言われたんですが、正直、結構こじつけなところもあって。異動先では1年間くらい、お酒の担当を任せてもらえませんでした(笑)」  異動した後もその店長と連絡を取る機会は多く、何かとお世話になっていたそうだが、転職後は連絡をとる機会もなくなってしまったのだとか。 <取材・文/伊藤綾>
1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii
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