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小林麻耶とガーシー、同じ“暴露系”ユーチューバーでも決定的な違い

小林麻耶も暴露をはじめたが……

 これと真逆なのが小林麻耶だ。彼女は、ガーシーチャンネルの開設と時を同じくして、突然、元夫のYouTubeチャンネルにて、市川海老蔵の告発を始めた。その話術はたどたどしく、理路整然とは程遠くわかりにくい。(※現在は該当動画をすべて削除)

 告発する立場も正反対だ。ガーシーは、失うものはない自分がカネのためにやるんだと、開き直っており、堂々と非常識の側に立つことを宣言しているために、文句のつけようがない。一方、小林麻耶は正義の側に立って、非常識な人間を告発しており、逆にメディアを使って他人を糾弾する正義が見出せない。  ガーシーの窮地は自業自得であり、カネのために友達を売るのだから卑劣といってもいい。一方、小林麻耶の心の痛みは、彼女の告発が真実ならば、理不尽な仕打ちが原因かもしれない。しかしメディアを使って他人を告発するとなると、文句のつけようがないのは、悪の側についたガーシーになってしまう。小林麻耶の怒りは直接本人にぶつけるべきである。そのことに小林麻耶は気づいていないようなのだ。

ネットで暴露などしなくていいのでは?

 小林麻耶と元夫は、ガーシーchについて語ってみたりして、暴露系ユーチューバーの注目度を意識しているフシがある。またブログのアクセス数を非常に喜んでみたり、ネットの世界で生きて行きたいと思っているようにも見える。しかし、暴露系ユーチューバーなど、当然ながら心の負担は非常に大きいだろう。痩せ細り、鬼気迫る表情の小林麻耶は痛々しい。  すべてを失ったと言うガーシーがやるのはわかるが、小林麻耶がネットで暴露などする必要があるのだろうか。離婚したものの夫と寄りが戻っているらしいので、件のウォーホルのスキャンダラスな格言よりも、「優雅な生活が最高の復讐である」、こちらの格言を実践したほうがいいように思える。
1968年生まれ。構成作家。『電気グルーヴのオールナイトニッポン』をはじめ『ピエール瀧のしょんないTV』などを担当。週刊SPA!にて読者投稿コーナー『バカはサイレンで泣く』、KAMINOGEにて『自己投影観戦記~できれば強くなりたかった~』を連載中。ツイッター @mo_shiina
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