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Juice=Juiceが描く新しいグループの形

ダンスレッスンでは“もう1人の先生”

Juice=Juice──となると、工藤さんにとっても稲場さんと離れることは大きなターニングポイントになるのでは? 工藤 正直、今は寂しいという気持ちが一番大きいですね。でもそれと同時に稲場さんから教わったことが山ほどあるので、それをどうやって後輩に伝えていけばいいのかも考えています。今度、オーディションで新しいメンバーが加わるんですよ。私も先輩としてしっかり背中を見せていかなくちゃなって。いつまでも新人気分でいられないですから。 稲場 いや~、今の発言を聞いていても「大人になったんだなぁ」と感慨深いです。最初に北海道で会ったときは「タコが好きです」とかひたすら言っていたから、変な子だなと感じていたんですね。まぁそれは今でも変わらないか(笑)。でも当時からすごく真面目でまっすぐなところがあったし、そのへんは東京に出てきてもまったくブレない。謙虚で純粋さが失われていないんですよ。これからも“どさんこ魂”を全開にして頑張ってね! 植村 Juice=Juiceにとって稲場愛香ちゃんの存在というのは本当に大きくて、ダンスレッスンなんかでは“もう1人の先生”という扱いなんです。「わからないことがあったら、稲場をお手本にしてね」とか言われているくらいですから。 工藤 そうそう! ハロプロ研修生北海道と同じく、Juice=Juiceでもアドバイザーみたいになっていました! 稲場 ちょっとやめてよ~(笑)。 植村 本当にJuice=Juiceのダンスは、間違いなく愛香ちゃんが入ったことで変わりましたよ。もともとJuice=Juiceって歌のイメージが強かったけど、「ダンスもやれるんだぞ」ってところをアピールできるようになりました。

新リーダーとしての思い

──さて、植村さんは昨年11月にリーダー就任しました。今や唯一のオリジナルメンバーですよね。 稲場 最高のリーダーですよ。よく「あのうえむーがリーダー!?」とか驚きの声も聞こえるんですけど、私たちからすると本当にリーダーらしいリーダーだなって思うんです。人間として底なしの温かさがあるし、無償の愛を捧げるんです。決して見返りを求めないリーダー。 植村 「見返りを求めない」って(金澤)朋子にも言われたことあるな。自分ではまったくピンと来ないんだけど(笑)。 工藤 すごいなと思うのは、めちゃくちゃ細かい気配りができるんですよね。普段はわちゃわちゃふざけていることが多くて、それで周りをなごませるんですけど、誰かが落ち込んでいるのを見つけると、そっと近づいて優しくフォローしたりとか。植村さんのメンタルケアによって、私も何度救われたことか……。 ──ベタ褒めじゃないですか。 植村 ここまで褒められると、逆にバカにされているのかなって思っちゃいます(笑)。でも、たしかにリーダーになってやることは増えましたね。ステージの前に円陣を組むとき、リーダーが「We are」と言ったら、みんなが「Juice=Juice!」と続くんですね。だけどいつまで経っても「We are」の声がかからないから変だなと思っていたら「あっ、私が言わないとダメだったか!」みたいにハッと気づいたり。
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気づけば今は新しいグループに
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出版社勤務を経て、フリーのライター/編集者に。エンタメ誌、週刊誌、女性誌、各種Web媒体などで執筆をおこなう。芸能を中心に、貧困や社会問題などの取材も得意としている。著書に『韓流エンタメ日本侵攻戦略』(扶桑社新書)、『アイドルに捧げた青春 アップアップガールズ(仮)の真実』(竹書房)。

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