「2人の互いの近況報告から『子育ては大変でしょう？』と、私の話になりました。そこからわりとすぐに、宗教の勧誘が始まりました」 　Aさんからは「無宗教なのは知ってるけど、入信してみない？」とストレートに言われた。 「なんでも、入信すれば仲間は増えるし、最近はイケメン信者も多い。つまり、再婚できる確率もあがるよと。私はもう結婚はこりごりだったのでそれを伝えても、なかなか諦めてくれませんでした」 　約束の30分が過ぎても、Aさんの熱心な勧誘は止まらない。 「入信すれば絶対に、人生が好転するよ」 「この宗教に入ると、あの世に逝くとき、キレイな顔のままで旅立てるの」 　そしてとうとう1時間が経過し、良子さんは痺れを切らして「子どもの夕飯の支度があるので」と帰宅する旨を告げたそうだ。すると、それまでほとんど口を開かなかったSさんが突然、声を荒げたという。 「Aさんはあなたのためを思って言ってくれているのに、その態度はなんですか！ と言われました。ポカンとしましたよね。ただ、そんな私の姿が見えていないのか、『ここまで他人のことを考えてくれる人はいない』『それをあなたって人は』などと、罵声を浴びせられました」