「無縁」から脱出すべくさまざまな試みをする人たち
今年1月に高齢者の孤独死を扱ったNHKスペシャルの『無縁社会』。放送後、同世代だけでなく30代からも衝撃を受けたという声がネット上に飛び交い話題を呼んだ。孤立感を拭えない30代の人たちに打開策はあるのか? そこでSPA!は、人との繋がりを絶やさないためにとっておきの秘策を探ってみた。GWも一人という人、必読です!
「無縁」から脱出すべくさまざまな試みをする人たち
将来の「無縁」への不安を感じるなか、今から対策を練っている30代もいる。最も多かったのが、「女性関係を途切れさせない」(39歳・♂・IT)といった恋人探しや、”婚活”に励むという策だ。
「万一のときに頼れる女友達を確保するのもいいけど、そのために労力を注ぐのは、『もう結婚しない』って言ってるみたいでしょ? 今、何を置いても優先してすべきことは、結婚相手を探して子供を産むこと。血縁に勝る縁はないから」(37歳・♀・食品)
だが、簡単に相手が見つかるものではない。次の女性もこう語る。
「婚活パーティに行く回数を増やしました。でもまずは結婚というより、恋愛からって感じかな」(30歳・♀・団体職員)
次は、友人に期待する人たちだ。次の独身男性は、友人とこんな約束を取り付けている。
「1週間連絡が取れなくなったら家を見に来てもらうことにしている。すでにその友人には、自宅付近にある鍵の隠し場所も教えた」(36歳・♂・IT)
その一方で、「今は経済的な理由で、友人と食事に行くこともできないから、せめて電話やメールのやりとりは細々とでも続けるようにしている」(31歳・♂・百貨店)という声もあった。
では、万一その友人すらもアテにできなくなったら……。
「今は気にかけて誘ってくれる友人夫婦がいるからいいけど、もし彼らが転勤などで僕から離れていった場合、幼馴染みの多い田舎に帰るつもりです。彼らとはいつも電話で話しているし帰郷すればみんな集まってくれる。聞くと地元では、同級生の友達が消防団や青年団など地域のボランティア団体に入り、しょっちゅう近隣住人と顔を合わせている。東京のように孤独を感じる暇もないようです」(34歳・♂・IT)
さらに、既婚者で家族がいる人でも「老人ホームの入居資金に、貯金の計画をおぼろげながら考えている」(36歳・♂・建築)と、もっと遠い先を見据えている。
家族の確保に既存の友人との関係深化、貯蓄。どれか一つでも解決できれば心強いだろう。
― 40代で[無縁予備軍]にならないための処方箋【5】 ―
この特集の前回記事
ハッシュタグ