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小田和正がライブ中のスマホライト点灯を禁止。「海外では撮影当たり前なのに」の声も

会場へのスマホ持ち込みを禁止するアーティストも

 先日のフジロックで来日したジャック・ホワイトも2018年に声明を発表。こちらはメディアコントロールとビジネス上の権利を意識した呼びかけでした。 <ソーシャルメディアへの投稿をお考えの皆様へ、私達がお手伝いいたします。ライブ終了後、公式フォトグラファーによる写真や動画がアップされます。どうかそちらをご自由に拡散していただいて、ライブでは100%人間同士でしか味わえない経験をお楽しみください。>(イギリス『Daily Mail』2022年7月14日)    そしてどこまでもクールなのがボブ・ディラン。2019年のライブでカメラの存在に気づくと、「風に吹かれて」の演奏を中断してこう語りかけたのです。 <写真を撮るか撮らないか。それなら私達は演奏するか職場放棄するかという話だ> (『Ranker』より)  ついには今年から会場へのスマホ持ち込みを全面的に禁止することを発表しました。  彼らの他にも、マドンナ、ブルーノ・マーズ、ビョーク、シンディ・ローパー、アリシア・キーズなど、そうそうたる面々がスマートフォンの使用に否定的な見解を示したり、持ち込み禁止のルールを採用するなどしています。盛り上がりを損なうことへの懸念が主な理由です。

撮影した動画=お土産?

 その一方で“ファン=消費者”という観点も忘れてはなりません。高騰する一方のチケット価格を考えたら、スマホ撮影ぐらい許してもいいのではないか。そもそも明らかな迷惑行為でない限り、どのように楽しもうと自由ではないかという考え方ですね。  イギリスの『Far Out Magazine』ウェブサイトに、“アーティストにスマホを禁止する権利はあるのか?”という記事(2022年7月15日配信)が掲載されていました。言い分は以下の通り。 <確かにスマホを目障りに感じる人はいるかもしれない。しかし高いチケットを払った客はお土産を持って帰ってしかるべきなのだから、この一点においてもおそらくスマホなしコンサートが当たり前にはならないのである。>  せっかくの臨場感を犠牲にしてまで撮影した動画にどれほどの価値があるかは議論のわかれるところでしょう。けれども、消費者の視点からすれば一理あるとも言える。どんなノベルティを買うよりも自分がそこにいた証拠が残っているほうが大事だという気持ちはうなずけます。  また、そんな彼らのおかげで全く知らなかったアーティストの映像に触れ、魅力を教えられることもある。
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互いに妥協点を探っていくべき問題
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