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熱さまシート、のどぬ~るスプレーetc.小林製薬の商品名が「そのまんま」のワケ

歴史と全世界へのひろがり

小林製薬

1966年のアンメルツ初代パッケージ

世の中が気付いていないニーズを顕在化させ、そこにマッチする商品を開発する小林製薬。その商品を世に伝えるためネーミングの「わかりやすさ」にこだわる歴史のはじまりは、今から50年近く遡ると網盛氏は話す。 「1966年に肩こり対処薬の『アンメルツ』を発売しました。当時、肩こり薬は貼るタイプのものしかありませんでしたが、同製品は、塗るタイプの肩こり薬として初めて作られたものです。発売当初はストレートな入れ物だったんですが、塗りやすさを追求して、1974年に容器の先を曲げる改良をしました。これが『アンメルツヨコヨコ』です。横にしたので『ヨコヨコ』と、そのままです(笑)」
小林製薬

アンメルツ/当時の新聞広告

小林製薬

1974年のアンメルツヨコヨコ初代パッケージ

名前のキャッチーさは海外でも人気

わかりやすさへの意識を持っていなければ、「折り曲げタイプ」などと名付けてしまいそうだが、確かに「ヨコヨコ」というワードがキャッチーでわかりやすい。また、このキャッチーさが受けているのは日本だけではないと網盛氏。 「海外でも『アンメルツ』を販売しているのですが、マレーシアなどでは『ヨコヨコ』と呼ばれ親しまれています。このようにそのままの名前で海外展開をするものもありますが、その国の風土などを調査し、それにあった名前をつけているものもあります。例えば、日本では『熱さまシート』として売っているものを、海外では『KOOL FEVER』や『Be KOOOL』などの商品名で販売しています」
小林製薬

シンガポールの子供用熱さまシート

小林製薬

アメリカの熱さまシート

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SNSでイジられる「そのまんまネーミング」
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Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。

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