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北千住のナンバー1キャバ嬢「怒った客も指名客になる」トーク術

どんなお客さんにも話が合うポイントがある

——なるほど。でも、お店で出会うのは気の合うお客さんばかりとも限らないじゃないですか。やりづらい人や、会話が弾まない人にはどう対応するんですか? 帝凜 そこがこのお仕事の楽しいところじゃないですか。どんなに口が重たくて「話しかけるな」オーラを出す人にも、絶対に長所はあるし、話が合うポイントがある。ワガママなお客さんでも、ほんまは構って欲しいんだろうな、人が好きなんだろうなって具合に会話の中で相手の本質を見つけていくのが楽しいんです。最初はガチガチにガードを固めていたフリーのお客さんの席について、ケンカまでしたのに場内指名をもらったこともあります。 ——ケンカしたのに? 何があったんですか? 帝凜 すごく会話にトゲのあるお客さんで何かの会話の拍子に「お前、頭悪そうだなって」って言われたのでそれにものすごく腹が立って「お前、頭悪そうだなはさすがにひどくないですか、謝ってください」って。そのほかにも「キャバクラなんて頭悪い女しかいないでしょ」って言われて「いや、ぜんっぜん、そんなことないです。高学歴の方もいますし」って具合に言い争っているのがお互いに楽しくなったのか、「君、面白いからまだいていいよ」って。あと、お店に来てからずっとムスッとしているお客さんに「私、タイプじゃないですよね、どういうコが好きですか?(お店を見渡して)あ、あの黄色のドレスのコどうですか?」とズケズケと話しまくるんです。

こっちが楽しそうにしてたら楽しくなってくる

——褒めたりおだてたりするのではなく、裏表なく話すタイプなんですね。 帝凜 上手なごまかし方というか、丸くおさめる大人の対応が正解なのかもしれませんけど、私はそういうのが苦手なのもあって。不慣れなことをするくらいなら、素直に話して、素直に聞いたほうがいいかなって。こっちが楽しそうにしてたら、どんなに機嫌が悪い人でも楽しくなってくるもんじゃないですか。 ——営業マンでもやっていけそうですね。 帝凜 よくスカウトされます。「うちの会社に来なよ」って(笑)。
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ナンバー1になって揺らいだ立ち位置
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