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北千住のナンバー1キャバ嬢「怒った客も指名客になる」トーク術

ナンバー1になって揺らいだ立ち位置

——逆にお仕事をしてて辛いことってないんですか? 帝凜 うーん、長く指名いただいたお客さんにLINEをブロックされたり…。いっぱい泣いてきたし、嫌な思い出はいっぱいあるはずなんですけど、あまり思い出せません(笑)。あ、このお仕事に本腰を入れてからの目標の一つで、ナンバー1を目指そうとしゃかりきになってやってきたんですけど、いざ、ナンバー1になってからの期間はつらかったです。落ちたらどうしよう、恥ずかしいなって気持ちが大きくなって。楽しいお仕事のはずなのに、「今月はあといくら売り上げないと」とか、営業のこととか売り上げのことばかり考えている自分がいて。一生懸命頑張って来た結果、この先、自分はどこに向かえばいいんだろうって悩みがあったときに、ナイトクイーングランプリのお話をいただきました。 ——実際にコンテストに参加してみてどうですか? 帝凜 お仕事に対する考え方やスタイルが変わったってことはないんですけど、水商売楽しい、キャバクラ楽しいって、これまでぼんやりと考えていたことが自分の中で言語化できたのが大きいですね。他の参加者ともお話していくなかで、このイベントは、これからの自分に影響を与える出来事になるなって確信があります。

キャバクラの次のステージを視野に

——お仕事が楽しい、お金もきっちり稼げるってだけじゃ足りなかったと。 帝凜 このお仕事をしていると、仕事に対して持っていた誇りと自信が揺らぐ瞬間ってあるんです。その一つが社会的立場のなさだったり。でも、水商売の地位を向上するために頑張る人や、仕事に誇りを持って活動されている方がこんなにいるんだってことに、勇気づけられました。水商売は裏街道の世界ってわけじゃなくて、自信を持って表に発信できる職業だってことを、強く意識するきっかけになりました。  今の私は自分の成功した姿を発信できなくても、何かに取り組み努力し続ける姿を発信することはできるし、その姿を見せ続けていきたいなと思っています。  その結果であり答えが見えるのは、きっと“私がキャバクラを辞めて次のステージにいったとき”だと思うので、とてつもなく長い道のりになると思いますが、私と同じように銀座や歌舞伎町など一等地ではない、ローカルエリアで働くホステスの女性の道しるべとなりたい、環境や年齢に関係なく、輝き成功できることを証明したいと考えています。  帝凜さんは、10月10日に本戦を迎える「ナイトクイーングランプリ」のローズ部門プロフェッショナルクラスにエントリーしている。同イベントは、水商売業界のさまざまな業態で働く女性たちの知られざる魅力・ポテンシャルを表舞台で披露し、“夜の女王日本一”を決めるコンテスト。彼女の底抜けの明るさがコンテストの審査にどんな好影響をもたらすのか、注目していきたい。 <取材・文/日刊SPA!取材班 協力/日本水商売協会 写真はすべて本人提供写真>
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