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9万人以上を診察した眼科医が「ソフトコンタクトレンズしか処方しない理由」

長時間使用できる付け心地のいいレンズも増加

コンタクトレンズ 乱視の非常に強い人は、乱視の矯正力が優れているハードタイプを選んだほうが見えやすい。だが、それ以外でコンタクトレンズデビューを考えている人は、ソフトの1Dayを選ぶのが最も安心だ。 「いろいろなメーカーがソフトコンタクトレンズを出していますが、値段の安い粗悪品を選ばなければ大丈夫です。性能は値段相応だと思うので、自分の予算にあったレンズを選ぶのがいいのではないでしょうか。  あとは、付け心地も重要です。僕はコンタクトレンズが苦手で、すぐに外したくなってしまうのですが、そんな僕でも長時間使用できる付け心地のいいレンズもあります。いろいろ試してみて、自分にあったレンズを見つけてください」

ソフトと比べるとハードのほうが利益率は高いため…

梶原一人氏

梶原一人氏

 ソフトがオススメなのは、コンタクトレンズ初心者だけではない。長年、ハードコンタクトレンズを愛用している方で、いまだに慣れないという方も「ソフトコンタクトレンズへの乗り換えを検討してみるのも手」とも。 「昔のコンタクトレンズ販売店には、利益率の高い物を販売しろというノルマがありました。ソフトと比べるとハードのほうが利益率は高いのでひどい話ですが、販売店が眼科医と結託してとにかくハードを売っていた時期があったんです。  本当に乱視の強い方ならハードのほうが見えやすいのですが、乱視が強くない方にも『あなたは乱視があるのでハードのほうがいいです。ハードでないと視力が出ません』と言いくるめて、ハードを売っていた悪い販売店もあったわけですよ。だから別の眼科で検査を行えば、乱視があってもソフトが使えるかもしれません」  目は一生もの。さまざまな病気から目を守って健康を保つためにも、自分にあったコンタクトレンズを正しく使用することが大切だ。 【梶原一人氏】 1959年、東京都生まれ。慶應義塾大学医学部卒業後、眼科医に。1990年にハーバード大学に研究員として留学、世界的権威の科学雑誌『ネイチャー』『サイエンス』に研究結果が掲載される。1994年にスタンフォード大学・神経生物学教室にリサーチ・アソシエートとして移籍。1995年からは東京大学医科学研究所・科学研究部の客員研究員を兼任。日本人初のハワード・ヒューズ・メディカル・インスティテュート奨学生。2006年に「眼科 かじわら アイ・ケア・クリニック」を開業。YouTubeチャンネル「100年生きる!眼科チャンネル」を更新中。著書に『ハーバード × スタンフォードの眼科医が教える 放っておくと怖い目の症状25』がある
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