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佐久間宣行、フリー1年目を振り返る「新しく働き直してるような気分」

昨年、テレビ東京を退社してフリーになり、地上波からネット配信まで幅広くコンテンツを手がける佐久間宣行氏。フリーとしての仕事術や発見とは? 『脱サラパーソナリティ、テレビを飛び出す』より一部抜粋。

受ける仕事を自分でジャッジすることの大変さ

 フリーになってまず感じたのは、受ける仕事を自分でジャッジすることの大変さでした。会社ではどんな案件も上司や広報などのフィルターがかかるものですが、フリーは自分で一つひとつジャッジしなきゃいけない。あと契約なんかも、 自分でやるのは本当に大変なんですよ……。NetflixやTwitterと契約を交わしたときは、英語で書かれた大量の契約書を自分で確認しなきゃいけなくて。いかに会社がたくさんのことをやってくれていたのかを思い知りました。  でも、ありがたいことに予想外のオファーをいただくこともたくさんあって、仕事の幅は広がりましたね。地方で番組をつくったり、eコマースの番組をつくったり、テレビ東京(以下、テレ東)の後輩がつくる番組でMCをしたり。『SPUR』(シュプール)の企画も、いまは連載になってますからね。お菓子研究家の方から情報をいただいたりして、お菓子にくわしくなりました(笑)。  それに、いろんな世界のプロフェッショナルの現場を見ることも、いい経験になっています。『SPUR』では一流のカメラマンの撮影現場が見られて楽しかったし、『NYLON JAPAN』でジョン・ウィックのコスプレをさせられたときも、カッコいい音楽をガンガン流しながらの撮影が新鮮でした。ニッポン放送で配信舞台『あの夜を覚えてる』をやったときに、ノーミーツという若い才能と仕事ができたのも、同年代と仕事をすることが多いだけにうれしかったですね。

「新しく働き直してるような気分」

 また、いろんなテレビ局に出入りしたことで、テレビマンとしてもすごく刺激を受けました。やっぱり、局によって全然違うんですよ。フジテレビの会議はゼロから全部決めていくから長いけど、日本テレビはすごく短いとか。  NHKの『クローズアップ現代』に出たときは、本番同様のリハーサルがあってびっくりしました。まず、スタッフとVTRを観ながら会話するシミュレーションがあって、次にリハーサルで本番とまったく同じことをしゃべって、それから 本番っていう。本番が3回あるようなもんですよ。僕がラジオのノリで本番では少し違うことを言ったら、「リハと同じこと言えよ」みたいな空気になって(笑)。 まだまだ知らないことばっかりで、おもしろいですね。なんだか、この歳になって新しく働き直してるような感覚があります。
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脱サラパーソナリティ、テレビを飛び出す

フリーのプロデューサーとしての激動の1年

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