通常のブランドなら3か月ほど、ZARAですら3週間ほどもかかる生産リードタイムを1週間という超圧縮体制で行えるため「今売れるものだけ作る」というビジネススタイルが実現できています。 　アパレルは「売れるものを先読み予測して仕込まなければならない」という在庫型ビジネスモデルのため、ロスが多く単価が高くなりがちでした。 　そこを完全に克服したアパレル市場究極の形がSHEINです。このやり方なら在庫ロスも理論上ほぼ生み出すことなく、単価もギリギリまで落とせる。無駄な店舗を構えず固定費を削減しているのも理想的。 　そんな無敵のビジネスモデルを備えたSHEINですが、肝心の品質はどうでしょう。レディースにばかり焦点が当たるこのブランドですが、今回はメンズアイテムの出来を確かめることにしました。 　結論から言うと「10代ならともかく、30代以上の男性が買って満足することはほぼないのでは？」と思いました。デザインは確かにトレンド感のあるものですが、生地縫製に関しては馴染みのあるユニクロと比較するとどうしても見劣りしてしまうでしょう。 ★男性 花＆スローガングラフィック ドロップショルダー スウェット　2271円 　スウェットはポリエステル100%の薄いもの。サイズ感やデザインは確かに「ぽい」が、高級感は一切ない。 　かつレディスに比べてメンズアイテムはそこまで安くなく、ポリ100のスウェットで2271円。同価格帯かむしろSHEINより安いGUは天然素材を使い、高品質で同じようなアイテムを生産しています。 ★男性 無地柄 ワイドレッグパンツ　2331円 　スラックスもシルエットは今風のワイドで綺麗ですが、なんと背面のポケット2つはダミー。 　ポケットが装備されておらずフラップがあるのみ。素材もポリ100で決して良いものとは思えません。