更新日:2023年03月30日 22:26
仕事

24歳女性、ゴミ収集作業員が明かす仕事の本音「もっと評価されてもいい」

「何も反応がないことのほうが怖い」

齋藤ひなの しかしながら、反響が大きくなればなるほど、誹謗中傷などの“アンチコメント”も増えてくるものだ。悩ましい問題と言えるが、どのように向き合っているのか。 「SNSで発信する以上は仕方がないのかなって。やっぱり、コメントが付いてようやく見られているんだなって実感するものなので。あまり炎上リスクは気にしすぎないようにしていますね。誹謗中傷もされない100%綺麗なバズり方なんてありえないと思っているので」  ひなのさんは「何も反応がないことのほうが怖い」と達観する。SNSの扱いに慣れているデジタルネイティブ(Z世代)とはいえ、その立ち居振る舞いから、ただならぬセルフプロデュース力も感じる。彼女は何者なのか……。

昼は芸能関係、夜はゴミ回収ガール

BABY RETURN

アパレルブランド「BABY RETURN」のモデルを務めた際の写真(提供写真)

 じつは彼女、深夜にゴミ収集業者で働きながら、昼間はダンサーやモデルとしても活動しているのだとか。要するに、“二足の草鞋”生活を送っている。
着物姿

作品撮りで着物姿に(提供写真)

 19歳で単身上京後、幅広く芸能関係のキャリアを積んできた。ファッション雑誌や大手企業の案件のほか、Alexandros、與真司郎(AAA)、Aile The ShotaなどのMVにも出演した。 「ずっとフリーランスで活動しているのですが、芸能事務所に入ったほうがいいのかなと思いつつ、大手はことごとく書類落ちで(汗)。ただ、SNSがあれば個人でも仕事がとれるので、そこまでこだわる必要もないのかなって……。  そんななかで、ゴミ回収ガールも表現活動のひとつとして、なおかつ仕事の一環として、きちんとやれたらいいなと思ったんです。バズれば、どちらの仕事にもプラスの相乗効果が生まれるはずなので」  ひなのさんがゴミ収集業者に勤めるようになって約1年。その一方では芸能関係の仕事でスポットライトを浴びている。だからこそ、“日陰の存在”にも光を当てたいと考えたのだ。
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“当たり前”は決して当たり前じゃない
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明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスとして様々な雑誌や書籍・ムック・Webメディアで経験を積み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。X(旧Twitter):@FujiiAtsutoshi

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