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タンクレス・トイレのベストバイ。パナソニック「アラウーノ」がTOTO、INAXよりもおすすめの理由

トイレをつくるなら玄関ホール以外にはありえない!

「これは新築を建てるなど、トイレの場所が自由に決められる場合の話ですが、トイレの広さは、壁芯で幅1mに対して奥行は1m73㎝で作っています。普通は、91㎝×182㎝が多いのですが、幅を少し広くすることで、身体の大きな方でもトイレ内で体の向きを変えやすくなります。幅91㎝では、紙巻き器が邪魔になったりして、狭く感じます。逆に奥行が短いのは、座ったままでも扉や鍵に手が届くから。このサイズ感は絶妙に落ち着きます。また、トイレの設置場所は、必ず玄関ホールにします。他の場所はありえません。キッチンの横にトイレがあるなんて考えられないし、リビングの横にあったら生活しづらい。日本の家は海外に比べて狭いのだから、なおさら気を使わなくていい場所にトイレを持ってくる必要がある。また、僕がトイレをつくる場合、壁には断熱材を入れて遮音にも気を配ります」 アラウーノ01さらに居心地のいいトイレにするために、床をタイルに変えることも。照明を反射してキラキラ光る「ベネチアン・タイル」が見栄えもよくて、クオリティオブライフが向上するとのこと。 最後に2階のトイレをつくるときの注意点を指摘しておこう。 「排水のための配管が、2階のトイレから家の外へ出ているケースが見受けられます。あれはパイプスペースを屋内に設ける余裕がない場合の措置だと思うのですが、そもそも配管は塩ビ管なので、屋外にあれば日光も当たれば風雪にも晒される。屋内に比べて早くに劣化するので、やめたほうがいいでしょう」 〈取材・文/ツクイヨシヒサ〉
(おしむらともや)スタイラス所属。20代で建築、都市計画、インテリア、暮らしについてカナダ、アメリカで学び、輸入住宅などを手掛けるも挫折、住宅とは何かを見失う。大手ハウスメーカーや大手デベロッパーにコンサルティングして感じた「業界の嘘」と「都合の良い慣習」に納得できず、悪しき慣習にまみれた日本の住宅づくりからの逸脱が始まり、住宅業界の異端児となり、1000棟以上の建築設計を手掛ける。2022年7月にYoutubeチャンネル『ジュータクギャング』を開設。近著『美しい家のつくりかた

美しい家のつくりかた美しい家のつくりかた

1000軒の家を建ててわかったこと

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