バブル期は会社説明会に行くたびに数千円の交通費が出た!
“就職氷河期”と呼ばれる昨今。が、バブル時代の就活は、今とは逆に超売り手市場だった。企業側は学生を囲い込むために飲ませ
る、食わせる、抱かせるの接待も当たり前だったとか……。そんな今となっては夢のような就活の思い出をバブル入社世代が振り返る!
会社説明会に行くたびに数千円の交通費が出た!
一度の上京で何社も訪問し、各社から旅費が。数十万円も儲かった
(43歳・男・メーカー)
片道の交通費として3万円。帰りはタクシーで自宅まで送ってくれた
(43歳・男・メーカー)
そんな接待三昧以外にもよく聞くのが交通費エピソード。自宅から近い会社であっても、説明会や面接に行くたびに3000~1万円の交通費がもらえるのが当たり前だったらしく、「説明会に出かけまくって、小遣い稼ぎをする輩も多かった」(42歳・男・金融)とか。羽振りのいい企業になると「片道の交通費として3万円。そして帰りはタクシーで自宅まで送ってくれた」(43歳・男・メーカー)なんて逸話もあるほどだ。
地方の学生相手になるとさらに潤沢に資金が投入されていたようで、「往復の交通費、宿泊代、宴会費用はすべて会社持ち。しかも一度の上京でいくつもの会社を訪問して、各社から旅費を回収。数十万円単位で儲かってましたね」(43歳・男・メーカー)、「九州から参加した学生は各社から5万円もらえたから、”説明会集金旅行”と称して荒稼ぎしていた」(45歳・男・学習塾経営)など、地方の学生の就活成り金話は枚挙に暇がない。
だが都心の学生も負けておらず、明治大学卒の男性いわく「友達は入る気なんて微塵もないのに、わざわざ東北のメーカーの説明会に東京から足を運んでました。つまり最初からアゴアシ付きの接待旅行気分。『温泉つかってきたよ。説明会で商品券もらったから、それで遊んできた』なんて笑ってましたから鬼ですよね」(46歳・男・電機)と悪知恵の働く、タチの悪い学生もいたらしい。
交通費や宿泊費は”目の前のニンジン”だが、「会社訪問の際、引っ越し代や家財道具の代金を援助してくれると言われて、かなり心が揺らぎました(笑)」(42歳・男・出版)と内定後のニンジンをぶら下げる企業もあった模様。内定前がこれなら、内定後には一体どんな接待が待ち受けているのか……。
イラスト/坂本千明
― 学生を接待漬けに![バブル就活]バカ回顧録【3】 ―
この特集の前回記事
ハッシュタグ