大事な靴を箱に入れてしまっていませんか？　それが一番ダメな保管方法です。箱の中に湿気がこもるので、カビの温床になります。靴は買ってきたら箱は捨てましょう。しまうときの理想は、極端な話「ほったらかし」がベストです。しかしスペースや型崩れが心配な場合は、100均のプレゼント用の不織布の巾着に片足ずつ入れて、玄関ではなく押入れの上のほうにしまうのが理想です。 玄関はとにかく湿気が多く、カビもどこからでも入ってくるので、保管場所としては実は最悪なのです。下駄箱の中に炭を投げ入れた程度では、除湿がまったく追いつきません。カビが生えてしまった靴は専門のクリーニング店に出すしかないので、買った値段より高くつく場合も多々あります。 ふだんからヘビーユースしている靴は、乾拭きが大事です。雨で濡れてしまっていても、ほっとかずにまずは拭きましょう。乾いてきたらもう一度乾拭きます。これだけである程度カビの発生を防げるので、靴の持ちがはるかによくなります。 靴を長持ちさせたいなら、1分の乾拭きを。めんどくさければプロに丸投げを。3000円の靴でも10万円の靴でも、意外とやることは一緒です。 ＜文／シューフィッターこまつ＞ こまつ（本名・佐藤靖青〈さとうせいしょう〉）。イギリスのノーサンプトンで靴を学び、20代で靴の設計、30代からリペアの世界へ。現在「全国どこでもシューフィッター」として活動中。YouTube『シューフィッターこまつ　足と靴のスペシャリスト』。靴のブログを毎日書いてます。「毎日靴ブログ＠こまつ」