しかし、ミナトさんは惚れた弱みもあり、関係が破綻することをおそれて浮気を追求できず、悶々とした日々をすごすことに。 「トモカちゃんと相手の男はスリルで興奮が増すタイプだったんでしょうね。僕が浮気に気付いてないと思ってプレイがエスカレートしたんですよ。それまでは音声通話だけだったのが、とうとうトモカちゃんが『ビデオ通話したい』って言い出して。実はこの頃には、僕は浮気相手がタクミなんじゃないかなって薄々気づいていたんです。タクミはモテるし女グセが悪いから、もしかしたら……って思ってました」 　ミナトさんのその“悪い予感”は的中。ビデオ通話中に決定的な“物証”が映り込んだそうです。 「ビデオ通話では、スウェットを着てベッドで横になっているトモカちゃんが自分の顔を映していました。ぽわんとした表情で、頬が赤らんでいるようにも見えましたけど、ただ単に眠いだけにも見えましたね。この日の彼女は吐息を漏らすとかはなかったんですが、ただ画面がやたらリズミカルに手ブレしてて……（苦笑）。決定的な証拠が映ったのはその後でした。 　トモカちゃんがベッド脇のお茶を取ろうとしたときに、一瞬だけ画角が変わったんですけど、そこにめっっっちゃ見覚えのあるスマホが置いてあったんですよ。特徴的なアメコミヒーローのスマホケース……完全にタクミのものでした」