更新日:2023年07月05日 15:58
仕事

「契約する時だけ同席」…評判最悪な“手柄横取り上司”が失脚するまで

会社の調査で次々に余罪が…

 幸い営業部には2年在籍しただけで転勤を命じられ、会社は辞めることはなかったが、気になるのはY課長のその後。実は、部下からの告発により、部下の手柄を横取りしていたことが会社にバレてしまったのだ。 「私と入れ替わりで配属された若い社員が社内のトラブル相談の窓口に訴えたんです。これまでY課長の部下だった人間にも聞き取り調査が行われ、私のところにも来たので全部喋ってやりました(笑)。被害者が1人や2人ではなかったこと、証拠を提示した者も複数いたらしく、状況証拠だけでほぼ黒と認定されました」  それでも本人はなかなか認めなかったが、過去には横取り行為に抗議してきた一部社員に執拗なパワハラを行い、退社に追い込んでいたことも発覚。その人物が訴訟も辞さない態度を見せてきたため、最終的には中途半端な時期に子会社へ出向となったそうだ。 「懲戒解雇にするのは難しいと思いましたが出向も課長待遇のままだったようですし、処分内容には納得していません。ただ、社内では部長昇進は時間の問題と見られていたため、エリート街道から転げ落ちたのはいい気味ですけどね

最後は追われるように会社を辞めるハメに

 しかも、Y課長は出向先で本社から来たことを鼻にかけていたらしく、これに周囲が反発して孤立することに。さらに手柄横取りの件も知られてしまったらしく、最後は追われるように辞めてしまったとか。 「昔は優秀な営業マンだったようですが、管理職になってから変わったという話を元同僚から聞きました。でも、どんな事情があったにせよ、人がまとめた契約を自分のものにするなんて言語道断。それが直属の上司ならなおさらです。私は課長になれるかはわかりませんけど、仮に昇進できたとしてもあんな上司だけにはならないようにしたいと思います」  とはいえ、不正に得た評価の上に地位を築いた人間が多いのも事実。こんな上司の下に配属されないことを祈りたい。 <TEXT/トシタカマサ>
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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