仕事

5000円でお葬式をお願いされても断らない。檀家信徒数「26軒→3000軒以上」を実現した住職の改革

改革に挑戦するなかで思わぬ苦労も…

鈴木住職いまでこそ寺院運営の改革は軌道に乗っているが、その道のりは順風満帆とはいかなかった。 「仏教界は変化を嫌う方が多い世界です。出る杭は打たれるじゃないですが、改革を始めたころは同業の方から厳しい声をいただきました。とくにうちのお寺はネームバリューがありませんし、後ろ盾もほとんどないので、苦労が多かったですね。 もしかしたら、私のところに檀家さんや信者さんが集まると、自分の檀家信徒さんが取られてしまうと危惧していたのかもしれません。ただ、私としては取ったつもりはなくて。私を頼って来てくれた方を、すべて受け入れた結果だと思っています」 「何を言われてもいいや」と割り切ってからは、改革に前向きにとりくめたという鈴木氏。今後は寺院の運営に困っている同業者に手を差し伸べたいと今後の目標を明かす。 「自分が取り組んできた実績を次の世代にきちんと残していきたいですし、お寺の運営に困っている方たちに自分のノウハウを提供して、役立ててほしいという思いがあります。 これまでに、地方で2回ほど講演を行っていますが、今後は自分のところで勉強会を行ってどんどん発信していきたいですね」 1000年後も続くお寺を目指して、鈴木氏の挑戦はこれからも続く。 <取材・文/黒田知道>
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