ライフ

家を1000軒建てた男が選ぶ冷蔵庫の基準。性能よりも大事な「意外なポイント」

日立、東芝、パナをおさえてナンバーワンは意外なメーカー

では。使いやすさから住み心地がよくなる冷蔵庫はどれなのか。メーカーの具体名を挙げながら解説してもらった。 「主だったところの特徴をいえば、まず日立。冷蔵庫内を撮影するカメラを付けたりしています。例えばスーパーから足りない食材を確認できたりする。画期的ですよね。一部の製品では野菜室、冷蔵室、冷凍室の切り替えも可能。こういった先進的な機能を搭載しているのが日立のポイントです。次に東芝。野菜室が真ん中にあるベジータに、僕はずっと目を付けているんですが、基本的には優秀なメーカーだと思います。最近は冷蔵庫をスピーカーにして音楽を流せる製品なども出していますね。タッチオープン式のトビラも特徴ですが、すぐに開いてしまうことを便利と取るか、鬱陶しいと思うかは意見のわかれるところだと思います。パナソニックは、見た目が個人的に好きですね。デザインやカラーリングがいい。ナノイーが付いていたり、AIが節電をサポートしてくれたり、機能面でも個性があります」 などと語りつつ、押村のイチオシはそのいずれでもないという。
reizouko002

AQUA「AQR-TZA51N」、20万円~。写真は公式HPより

「AQUAの冷蔵庫です。このメーカーこそ、住宅における冷蔵庫問題のすべてを解消してくれている存在です。とにかくサイズ感が素晴らしい。ワイドが83cmに対し、奥行きは63.5cm。だいぶ浅いです。僕はカップボードについては、奥行き55㎝以上のものをオススメしているので、並べたときの横のラインの差も10㎝以内に収まります。また、食材が取りやすく、冷凍室が、下段にとても大きくつくられているというのも魅力です。お値段も、家電のトップメーカーに比べたらリーズナブルな設定になっています」
reizouko001

幅830mm×高さ1850㎜×奥行635mm。このサイズ感が絶妙だという

AQUAの冷蔵庫のデメリットをあえて挙げるなら、野菜室の高さがあまりない点だという。大きい野菜を丸ごと入れようとすると、少し困るらしい。ただ、それを補って余りあるメリットを持っているということなので、チェックしてみよう。 〈取材・文/ツクイヨシヒサ〉
(おしむらともや)スタイラス所属。20代で建築、都市計画、インテリア、暮らしについてカナダ、アメリカで学び、輸入住宅などを手掛けるも挫折、住宅とは何かを見失う。大手ハウスメーカーや大手デベロッパーにコンサルティングして感じた「業界の嘘」と「都合の良い慣習」に納得できず、悪しき慣習にまみれた日本の住宅づくりからの逸脱が始まり、住宅業界の異端児となり、1000棟以上の建築設計を手掛ける。2022年7月にYoutubeチャンネル『ジュータクギャング』を開設。近著『美しい家のつくりかた

美しい家のつくりかた美しい家のつくりかた

1000軒の家を建ててわかったこと

1
2
おすすめ記事
ハッシュタグ