早期退職に応じず年収大幅ダウンの58歳。それでも会社にしがみついた結果は…――続・早期退職のその後トップ5
早期退職やリストラに倒産……40代50代で人生が激変した人がいる。定年前に早期退職を選んだ人たちのその後を取材し、反響の大きかった記事ベスト10を発表したところ、またまた大反響。そこで集計期間を拡大し、さらにトップ5を追加発表。第3位は番外編で早期退職に応じなかった人のその後の運命は…(集計期間は2019年1月~2020年12月まで。初公開日2019年11月6日 記事は取材時の状況です)
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副業、転職、早期退職、定年の70歳引き上げなどで多様化するサラリーマン人生だが、多くの平凡な会社員は「今いる会社で定年まで働き続けたい」というのが本音。だが、本当に今の会社で70歳まで安泰な人生を送れるのか。新たな時代の企業の見分け方を伝授!
▼北口時雄さん(仮名・58歳)業務用機械メーカー
業績悪化で、希望退職・早期退職を募る企業は多い。2019年1-6月、上場企業だけでも17社が募集し、8178人(判明分)が早期退職した(東京商工リサーチ調べ)。これは前年の2倍以上の人数で、大半は40歳以上の中高年が対象だ。
「結果論になりますが、会社に残るという判断は間違ってなかった。今なら胸を張って言えます」
そう語る北口時雄さん(仮名・58歳)が勤める業務用機械メーカーは、今から9年前、業績悪化から大規模な早期退職者募集を実施。当時、会社と複数回面談を行ったが、退職には応じなかった。
「退職金が上乗せされ、大勢の同僚が辞めましたが、50歳前後で再就職できるほど甘くないですから。それに総務にいた期間が長く、会社の資産状況もある程度把握できており、持っていた不動産の大半を売却せずにいたからまだ余力があると思ったんです」
会社に残った北口さんは、配置転換で未経験の倉庫勤務となり、年収も680万円から580万円に大幅ダウン。だが、これも許容範囲のうちだったという。
「仮に辞めていたら再就職できても年収はもっと下がるし、非正規雇用なら年収200万円台だってあったでしょう。それを考えれば会社に残れば配置転換になって減額されてもせいぜい2割減。私は15%減で済んだので、想定していた状況よりはまだマシでした」
業績悪化でも資産を処分しなかった会社はまだ余力アリと判断!
働き続けるなら年収減は想定せよ
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