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「すべてを失った」清水良太郎35歳の今。二度の逮捕から“エンタメの仕事と一生向き合う覚悟”ができるまで

突然の契約解除「何をやってもうまくいかない時期」

清水良太郎 順調だった運送業だが、突然、親会社から契約解除を言い渡されてしまう。 「散々かけあいましたが、無理でしたね。最後の1か月分の売り上げも支払ってもらえなくて。そのせいでうちの社員にも給料が出せなくて。それまで僕を慕ってくれていたはずなのに、借金取りみたいになってしまい切なかったです」  また、2022年12月には、そこからリースしていたイタリアの高級車「マセラティ」で交通事故を起こし、トラブルになっているという報道もあった。 「事故を起こしたのは本当ですが、売り上げが振り込まれていないまま、車を返却するのも納得いかなくて。係争中なので、これ以上はあまり言えませんが、何をやってもうまくいかない時期でしたね」  清水さんは自暴自棄になっていった。

自暴自棄になるなかで川崎駅前で心を打たれて…

 ある日、いつものようにコンビ二でタバコを2箱買おうとしたときに、お金が足りず1箱しか買えなかった。そこで突発的に「もうすべて終わりにしたいと思った」という。 「誰からの連絡も返さず、何でも話せる親友からの連絡すら全てシャットアウトして、電車に乗っていました。でも、たまたま降りた川崎駅の前で、若者2人組が路上ライブをやっていたんです。それを見て、すごく心が動かされたんです。  僕も路上ライブがしたい! 夢がある! って。そこで持ち直して、みんなに連絡を返しました。心配していた父が川崎まで迎えに来てくれました。路上ライブをやりたいと言ったら、いいんじゃないかと。  ただ、当時の僕はアンプを買うお金すらなかったんです。すると父が『早めの誕生日プレゼントだ』って買ってくれたんです」
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路上ライブでゼロからの再出発
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ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720

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