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「島民の平均年収は1100万円」…高額納税者たちが“瀬戸内海の離島”に続々と移住してくるワケ

瀬戸内海に浮かぶ穏やかな周防大島が、ひそかに注目を集めている。人口わずか14000人余りのこの島だが、平均年収が突如として1100万円を超えたのだ。その理由は、高額納税者が複数人移住してきたためである。 全国で移住ブームが続く中、なぜ周防大島町が「“もっている人”から選ばれる島」になったのか。自身も2007年に同島に移住し、現在は移住の相談対応や企画立案を手がける移住アドバイザーいずたにかつとし氏に聞いた。
周防大島

「瀬戸内のハワイ」周防大島

「瀬戸内のハワイ」は常夏なのか?

周防大島町について調べて、目についたのが「瀬戸内のハワイ」というキャッチコピー。たしかに、都会に疲れたら南国のような温暖な気候の中で暮らす生活に憧れる。しかし、この通称の由来には気候以外の理由があるといずたに氏。 「明治時代に、日本とハワイ王国が移民協約を交わして、約4000人もの島民がハワイに移住しました。それがご縁で50年以上にわたってハワイのカウアイ島と姉妹島提携をしており、『瀬戸内のハワイ』と名乗っているんです」 瀬戸内海といえば温暖な気候に恵まれている印象が強いが、一年中常夏気分が味わえるのだろうか。 「本州で雪が降っている時にこちらでは降らない程度で、近隣の県と年間の平均気温では1~2度くらいしか変わらないんですよ

移住先として人気の理由は…

いずたにかつとし氏

いずたにかつとし氏

移住の問い合わせでも、ハワイのような気候だと思って相談する人も多いという。でも、実際はそうではないわけで……。なぜ周防大島が移住者に人気で、高額納税者をも惹きつけるのだろうか。いずたに氏が移住相談を始めた10年ほど前は、この島にまだ移住者を引き寄せる魅力はなかったという。 「たしかに綺麗な景色もありますが、僕は『景色で腹は満たされん』と思います。観光客でなく移住者に来てもらうには、稼いでもらわないといけません。観光は思い出を作りますが、移住は人生を作ることになりますからね」 それでも、実際に移住をした一人である彼自身は次のようにも感じていた。 「観光ではなく移住して暮らすので、最終的に大事なのはやっぱり『人』なんですよ。この島の人々は、明治時代からハワイに大勢で出て行くなど、フロンティアスピリットを持っていると思います。だからこそ逆に、『島に移住して来た人々を受け入れる感覚』があるように感じますね
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「移住者と地元民の衝突」はこうして起こる
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