――それから今、AKB48が卒業ラッシュともいわれています。現役メンバーとも交流は続いていると思いますが、相談されたりはしないですか？ 岡田　されます。ただ、私は辞めた身なのでこれからも母親のような気持ちで見守りたいし、ライブも見に行きたいです。私が知っているAKB48ではなくなっていく感覚はありますが、グループを継承するために新たなAKB48を作ろうしているメンバーのことを応援したいですね。 ――岡田さんは、アイドルとしてやり残したことはないですか。 岡田　ありません。アイドルで得られるものはすべて得させていただきました。秋葉原の近い距離の劇場も体験して、47都道府県でライブをして、海外にも行かせていただいて。武道館、東京ドーム、レコード大賞、紅白の舞台にも立たせてもらえました。私のなかでアイドルとしてこれ以上、自分の力を発揮できるところはないと思いました。だから、独り立ちを決断したんです。 ――アイドルから学んで活かされてることは？ 岡田　コミュニケーション能力ですかね。デビューアルバムの事前特典会をやっていて、そこでファンの方と受け答えするっていうのはAKB48の10年間で培ってきたことなので。会ったときに顔の表情を見て、敬語で話したほうがいいなとか、自分から話題を振ったほうがいいなとか、瞬時に相手の人間性に合わせた使い分けができるんです。あ、これは岡田流コミュニケーション術の本が書けるかもしれない（笑）。 ――アイドルを卒業すると距離が遠くなってしまう方もいますから。 岡田　それがないようにしたいと思って。私は、アイドルあがりで元AKB48っていう素晴らしい肩書きがありますし、それを生かしたソロ活動をしないと意味がないです。急にアーティストぶったところで、アーティストにはなれない。だから、私はAKB48時代にやっていたコミュニケーションを絶やさずにこれからも進んでいきたいです。 ――卒業した瞬間に「前のグループ名は出さないでください」っていう方もいるので。 岡田　たまにいらっしゃいますよね。それもそれで、アイドルあがり。私は恥じることなんで1つもないし、良い経験しかしてないですから。 ――アルバムの発売日に26歳を迎えます。 岡田　正直25歳から26歳になっても、気持ち的にはまったく変わらない気がします。今回のファーストアルバムは暗い作品になってしまったので、明るい曲にも挑戦したいっていう野望はあります。死にたくならない曲を書きたい（笑）。ファーストは落ちている人向けで、明るい気持ちになりたい人はセカンドに期待してください。次作はまた違う一面を見せたいと思ってます！