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“明らかな格下”との試合に臨むサッカー日本代表。不安要素はあるものの、「圧倒的な余裕」を感じられる理由

不安要素はあるが、不幸中の幸いは…

 精神的な隙もなく十分な対策を練ってきた日本だが、不安要素がないわけではない。それは負傷者の続出だ。11月8日に今回のミャンマー戦(16日開催)、シリア戦(21日開催)の招集メンバーが発表されたが、その時点で板倉滉、旗手怜央、中村敬斗が負傷を理由に外れることになった。その後も前田大然、川辺駿、伊藤敦樹、古橋亨梧、三笘薫が負傷によりメンバーから外れてしまった。それにより佐野海舟(鹿島)と細谷真大(柏)と若手選手が招集されている。  これまで連動・連係をコンセプトに強化を進めてきた日本は、ある程度メンバーを固定しながら強化を図ってきた。1人、2人と少人数が欠けるくらいであれば揺るがない程度に強化してきたが、8人も招集できない状態のうえにその大半が主力級となると、不安要素としてピックアップされる。  ただ、不幸中の幸いといえるのが、離脱者が選手層の厚い中盤から前線の選手だったことだ。鎌田大地、堂安律も復帰し、相馬勇紀も加わった。通常のチームであれば全く別のチームになりかねないほどメンバーが欠けているものの、この1年で最も多くの選手を起用したポジションのひとつ。今の日本代表にとっては大きな不安とはならないだろう。  離脱者がいれば、その分だけ機会を得る選手も現れる。競争力の高い現・日本代表において、今回チャンスを得られる選手は多くなるはずだ。チーム内の競争で勝ち残るためにも、残ったメンバーは発奮のしどころといえる。  果たして、新たなチャンスをつかむ選手はあらわれるのか。これも今回の大きな見どころのひとつとなる。 <TEXT/川原宏樹 撮影/松岡健三郎>
スポーツライター。日本最大級だったサッカーの有料メディアを有するIT企業で、コンテンツ制作を行いスポーツ業界と関わり始める。そのなかで有名海外クラブとのビジネス立ち上げなどに関わる。その後サッカー専門誌「ストライカーDX」編集部を経て、独立。現在はサッカーを中心にスポーツコンテンツ制作に携わる
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