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「山崎ハイボール缶」に“660円の価値”はあるのか?安いハイボール缶と飲み比べた結果は――2023年大反響トップ10

角ハイ(濃いめ)と比べると?

ハイボール

角ハイボール(濃いめ)と飲み比べてみました

 ここからは飲み比べによる検証です。  まずは、もっともメジャーなハイボールの一つで、サントリーの看板銘柄でもある「角ハイボール缶<濃いめ>」をセレクト。こちらは216円(税込)です。アルコール度数を山崎缶と合わせるため、濃いめを選びました。この商品も、“バーで飲むような本格的な味わい”をうたっていますが、さてどうか……。  やっぱり、アルコール感が前にきますね。あくまで山崎ハイボール缶と比べると、“濃さの質”が違います。ガツンとアルコールのパンチはあるけど、香りや甘みの奥行きに乏しいと言いましょうか。でも逆に、角ハイは味わいがフラットとも捉えられるので、食事と幅広く合わせやすいのはこっちかもしれません。

ボトルから作るハイボールと比べてみたら

ハイボール

ボトルから作るハイボールと比べてみると…

 続いて、山崎ノンエイジのボトルから、ハイボールを作って飲んでみました。アルコール度数がだいたい9%になるように、比率は調整してあります。  飲む前の香り、口当たりの風味の広がりは、正直ハイボール缶もけっこう近いところまでいってないか? という印象。ただ、ハイボール缶はオリジナルブレンドなので別物なのを前提で言うと、フレーバーの厚みと、ほのかに苦みも感じるような味わいの複雑さは、ボトルのノンエイジならではのものでした。  ハイボール缶との違いを明確に感じた点が2点あって、まずは余韻の長さ。エレガントな余韻が、かなり長く尾を引きます。それと時間が経って氷がたくさん溶けても、ボトルから作ったほうが香味がぼやけにくいと感じました。
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飲み比べてわかった「山崎缶ハイボールの実力」とは
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フリーライター。神戸・大阪の編プロに8年勤務し、グルメ・街ネタ誌や飲食業界誌などを手がける。取材経験は1500件以上。某純文学新人賞の最終選考に3度残ったことがある。現在はWEBサイト「LIQLOG」などで、ビギナーにやさしいお酒の基礎知識や取材記事を執筆中
X(旧Twitter):@kawase_syota

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