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大手弁当チェーン3社の「幕の内弁当」コスパがいいのは?食べ比べてわかった“三者三様の違い”

弁当チェーン3社の「幕の内弁当」を食べ比べてみた

幕の内弁当

今回、食べ比べ検証した大手3社の幕の内弁当

「いろんなものをちょっとずつ」の贅沢を体現した、幕の内弁当。芝居見物の幕間に食べる弁当、逆に役者たちが舞台裏(幕の内)で食べていた、果ては戦場の陣営の幕内で食べられた野戦弁当……など由来については諸説あります。  もともとご飯は俵型おにぎりでしたが、現在では白米の上に黒ゴマが振られ、梅干しや佃煮などが乗っているのが一般的。おかずは汁気のないものを数種。焼き魚に玉子焼き、揚げ物、煮物、漬け物などがバランスよく盛り合わされています。  ただ、具体的に「これが入っているから幕の内弁当」といったものもなく、定義は曖昧です。そんななか、大手弁当チェーンではどのような幕の内弁当を展開しているのでしょうか? 実際に食べ比べてみました!

豚の生姜焼きが特徴的な「ほっともっと」

 まずは、ほっともっと「幕の内弁当 650円(税込)」から。
ほっともっと

ほっともっと「幕の内弁当 650円(税込)」

 ご飯の上に黒ゴマ、おかずは豚のしょうが焼きが全体の4分の1強を占め、焼きサバ、だし巻き玉子、唐揚げ、ちくわ天、野菜の煮物などが盛り合わされています。「豚のしょうが焼きがメインおかずとして存在感を放っている」のが特徴と言えるでしょう。熱量も830キロカロリーと、今回最も高い一品です。では実食。  この日は特段濃かったのかもしれませんが、豚のしょうが焼きが、かなり醤油辛く感じました。野菜の煮物も濃いめの甘辛さ。それに比して、唐揚げやちくわ天、だし巻き玉子の味は控えめで、付属の減塩醤油をお好みでかけてもいいと思えました。焼きサバは脂がしっかりと乗って美味しかったです。  多彩なおかずが食べられるバリュー感はあるものの、もっとも量が多い豚のしょうが焼きの味付けが突出して濃い。全体として見たときに、味付けのバランスがちぐはぐだと感じました。これなら、豚のしょうが焼き弁当と銘打ってもいいかもしれません……。  でもそのぶん、ご飯はもりもり進みます。「ガッツリ肉を食べたいけれど、肉だけというのもさみしい」という方におすすめです。
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「ほっかほっか亭」は季節感のある食材を利用した幕の内弁当
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フリーライター。神戸・大阪の編プロに8年勤務し、グルメ・街ネタ誌や飲食業界誌などを手がける。取材経験は1500件以上。某純文学新人賞の最終選考に3度残ったことがある。現在はWEBサイト「LIQLOG」などで、ビギナーにやさしいお酒の基礎知識や取材記事を執筆中
X(旧Twitter):@kawase_syota

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