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迷惑客にならないために。“クレーム対応”のプロが明かす「正当な意見」と「カスハラ」の境界線

客側から“原状回復”以上の誠意を要求するのはNG!

男性 とはいえ、ファストフード店などのテイクアウトで、注文した商品が入っていなかったなどの経験は誰でも一度はあるはず。  ミスに対して企業が補填するのが「原状回復」だとしても、それによって時間を無駄にしてしまったり、クレームを言うために電車賃をかけて再来店しているわけだから「迷惑をかけたぶんの誠意を見せてほしい」「せめて交通費分くらい出してくれないのか」と思って当然だが……。 「現場からは線引きが難しいとよく言われますが、企業側が自ら誠意としてやるのはまったく問題がありません。ですが、その誠意を客側から要求するのは不当要求です。『料金を払った人が標準のサービス・商品を受け取る』というのが対等な関係であり、それ以上を客側が求めるのは違います」 「時間が無駄になった」というのは実際の損害には含まれず、『余計な電車賃がかかった』というのも自らの意思で行っている。それを「わざわざ来たんだから金払え」と口にすれば不当要求になってしまうのだ。

不当な要求をする人に「40代以降の男性」が多い理由

カスタマーハラスメント これまで数多くの不当要求・カスタマーハラスメントを見てきたエス・ピー・ネットワークだが、傾向としては「40~60代の男性」からのものが多いというデータがあるのだとか。 「まずは昭和の経済成長を支えてきた世代による、今の時代との価値観のギャップがあるのではないでしょうか。昔は店舗側が“過剰なサービス”を良しとしてきたので、近年の普通の対応がそっけなく見えてしまうこともあります。ここ数年では、むしろフレンドリーな接客をする店も増えてきていますが、『教育がなっていない!』と感じる方も多いようです。  また、40代以上になると自由に使えるお金が増えてきて、高価な商品を購入したりサービスを受けたりする機会が増えてきます。そこに慣れてしまうことで期待値があがり、日常の些細な不満がクレームにつながりやすくなる。  あとは、会社内では管理職などの立場になってくる方も多い年代ですが、自分の仕事のストレス発散の手段にしてしまうこともあるようです」  ここ数年では、40~60代男性のみならず、SNSの普及により誰でもスマホでリアルタイムにクレームを発信できるようになった。他人の発信を見て「自分も」と書き込む人は増えたそうだ。さらにSNSで発信をするようになり、リアルでも気軽にクレームを言うようになった人も多いという。
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