更新日:2024年01月22日 17:11
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「ごめんなさい」を上司や先輩に馴れ馴れしく使う若者たちの心理。日本語学者が解説

カジュアルな言葉遣いは「仲良くなりたい」のサイン

笑顔で働く女性 意外と奥が深い謝罪表現の世界。インターネットの発達とともに「コミュニケーションのために言葉を崩す人は多くなるだろう」と松浦さんは考察する。 「コロナ禍で顔を合わせる機会が少なかったこともあり、『自分を知ってほしい』とあえてカジュアルな言葉を使う人が増えてくるかもしれません。特にチャットなどの“打ち言葉”だと相手の顔が分からないので、絵文字などを使って親しさを出したい人もいるかもしれませんね」  部下や後輩、取引先からいきなり馴れ馴れしく「ごめんなさい」と言われて、イラっとしてしまう気持ちもわからなくはない。だが、相手の言葉遣いが突然崩れたとしたら、それは「あなたと親しくなりたい」というサインの可能性もある。“なんだ、仲良くなりたいのか”と思えば、相手のことが愛おしく感じてくるかも? <取材・文/倉本菜生> ※1 Brown, P. and S. C. Levinson. (1987). Politeness: Some Universals in Language Usage. Cambridge: Cambridge University Press.(田中典子 監訳(2011)『ポライトネス―言語使用における、ある普遍現象』東京: 研究社. ※2 佐藤啓生(2011)「現代日本語の謝罪言葉に関する研究」『岩手大学大学院人文社会科学研究科研究紀要』22, 21-38. ※3 日本国語大辞典第二版編集委員会・小学館国語辞典編集部(編)(2000-2002)『日本国語大辞典 第二版』東京: 小学館.
福岡県出身。フリーライター。龍谷大学大学院修了。キャバ嬢・ホステスとして11年勤務。コスプレやポールダンスなど、サブカル・アングラ文化にも精通。X(旧Twitter):@0ElectricSheep0、Instagram:@0ElectricSheep0
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